YABOサタデー映画館―2017.7.29
『YABO』の由来は野望。
野望という強い意志を持って前向きに生きる人を取材し、その人の魅力や情報を発信するフリーペーパーです。
WEB版では毎週土曜日に「YABOサタデー映画館」を掲載。
作品をあらすじとともに野望や希望、理想にあふれる人物をYABO人としてピックアップします。
今週は下記の3作品をご紹介します。
『君の膵臓をたべたい』
『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
『ローサは密告された』
『君の膵臓をたべたい』
母校の高校で教師をする【僕】(小栗旬)が教え子に、高校時代のクラスメイトだった山内桜良(浜辺美波)と過ごした数ヶ月を語る。知り合うきっかけは、膵臓の病を患っていた桜良が書いた闘病日記を【僕】(北村匠海)が偶然見つけたこと。桜良は日々を懸命に生きるが、やがて終わりを告げた。桜良の死から12年。結婚を目前に控えた彼女の親友・恭子(北川景子)もまた、【僕】と同様に、桜良と過ごした日々を思い出していた。そして、ある事をきっかけに、2人は桜良が12年の時を超えて伝えたかった本当の想いを知る。
原作は2015年6月の発売後、破竹の勢いで75万部を突破(2017年1月時点)したベストセラー小説「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」(住野よる著・双葉社刊)。ホラーのようなタイトルだが、実はヒューマンドラマだ。映画には原作にない12年後を取り入れ、回想録にすることでオリジナリティを出している。
主人公の【僕】を演じるのは小栗旬。抑制を効かせた静かな演技でじんわりと心に染み入る感動を見ている者にもたらす。このところ個性の強いヒーローを演じることが多かったので、久しぶりに穏やかな小栗旬が見れてうれしい。
YABO人:高校時代の【僕】(北村匠海)
他人に興味がなく、いつも本を読んでいる、地味な少年。病院で「共病文庫(=闘病日記)」を拾い、クラスの人気者の山内桜良(浜辺美波)の病気を知る。桜良の秘密を共有したことで一緒に過ごす時間が増え、クラスメイトから桜良の「仲良しくん」として噂の的になる。
『君の膵臓をたべたい』
2017年7月28日全国東宝系にてロードショー
監督:月川 翔
原作:住野よる『君の膵臓をたべたい』(双葉社刊)
脚本:吉田智子
出演:浜辺美波 北村匠海/北川景子 小栗旬
主題歌:Mr.Children「himawari」(TOY’S FACTORY)
©2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会©住野よる/双葉社
公式サイト:http://kimisui.jp/
『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
レイ・クロック(マイケル・キートン)がサラリーマン人生も半ばを過ぎた50代にして、マック(ジョン・キャロル・リンチ)&ディック(ニック・オファーマン)兄弟の“マクドナルド”と出会い、その革新的なシステムに勝機を見い出し、手段を選ばず資本主義経済や競争社会の中でのし上がっていく。しかし、利益を追求するレイと、お客様第一をとする兄弟との関係は急速に悪化。やがてレイは、自分だけのハンバーガー帝国を創るために、兄弟との全面対決へと突き進んでいく。
52歳の冴えないセールスマン、レイ・クロックが10億ドル規模の巨大企業を築き上げていく姿は、まさにアメリカン・ドリーム。ユニクロの柳井正、ソフトバンクの孫正義といった日本を代表するカリスマ経営者がリスペクトするのも納得だ。その陰で、お客様に喜んでもらうために、30秒で料理を提供するシステムを考案したマクドナルド兄弟が店の看板を失う。見ていてやりきれない思いがこみ上げてくるが、気にしない鈍感さが成功には必要なのかもしれない。
YABO人:マクドナルドの創業者レイ・クロック(マイケル・キートン)
シェイクミキサーの冴えないセールスマンだったが、マクドナルド兄弟の合理的な流れ作業の“スピード・サービス・システム”やコスト削減・高品質という革新的なコンセプトに勝機を見出し、壮大なフランチャイズビジネスを思いつく。兄弟を説得して契約を交わし、次々にフランチャイズ化を成功させ、さらなる利益を追求しようとする。
『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
7月29日(土) 角川シネマ有楽町、角川シネマ新宿、渋谷シネパレスほか全国公開
監督:ジョン・リー・ハンコック
脚本:ロバート・シーゲル
出演:マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ、ローラ・ダーン、パトリック・ウィルソン、B・J・ノヴァク、リンダ・カーデリーニ
配給:KADOKAWA
©2016 Speedee Distribution, LLC. ALL RIGHTS RESERVED
公式サイト:http://thefounder.jp/
『ローサは密告された』
ローサ(ジャクリン・ホセ)はマニラのスラム街で、夫ネストール(フリオ・ディアス)ともに小さな雑貨店を営んでいる。家計のため、本業に加えて少量の麻薬を扱っていたが、ある夜、密告によってローサ夫婦は逮捕される。ほかの麻薬売人の密告、高額の保釈金……警察の要求は恐喝に近い。この危機をどう脱するのか? ローサたち家族は、したたかに自分たちのやり方で腐敗した警察に立ち向かう。
捕らえた人に多額の保釈金を要求し、それをポケットに入れてしまう。マニラ警察の腐敗ぶりに驚かされる。しかし、それに負けないローサのたくましさ。子どもに代わって金策に走るローサが、途中で屋台に寄って串ものを食べるシーンがある。その食べっぷりは豪快だ。このくらいでないとマニラのスラム街で生き延びれないのだろう。
YABO人:ローサ(ジャクリン・ホセ)
夫ネストールともにサリサリストア「ROSA」を営む。店番をせずに、こっそりクスリをする夫に代わり、店を切り盛りする。先に捕まった売人が助かるためにローサ夫婦を密告し、逮捕される。20万ペソ(約45万円 2017年5月10日現在)を要求されるが払えないので、別の売人の名前を教えるが、それでは足りないといわれ、3人の子どもにお金を集めてくるように頼む。
※サリサリストア
お米、小麦、ジュースなどの食料品から、ティッシュ、洗剤、タバコなどの雑貨類を販売する簡易的なコンビニのような店。スーパーマーケットで仕入れ、ばら売りすることで単価を上げて利益を得る。
『ローサは密告された』
7月 29 日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー!
監督:ブリランテ・メンドーサ
出演:ジャクリン・ホセ、フリオ・ディアス
配給:ビターズ・エンド
© Sari-Sari Store 2016
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/rosa/