<アルフレッド・ヒッチコック監督デビュー100周年>『ヒッチコックの映画術』新ポスタービジュアル&追加スチル4点、推薦コメントが解禁!

© Hitchcock Ltd 2022

今回、新たに解禁となったポスタービジュアルは、ヒッチコックらしい監督自身のシルエットをイラストにしたもの。日本でも熊倉一雄が吹き替えを担当したTVシリーズ「ヒッチコック劇場」で、監督自身がお茶の間の人気者となり、当時を知るファンにとっては久しぶりに劇場で見るヒッチコックの姿に心が踊る仕上がりとなっている。イラストを手掛けたのはナイジェル グラフ(NAIJEL GRAPH)。併せて本編でも使用されているヒッチコックのスチル4点も追加解禁された。
さらに、いち早く作品を鑑賞した著名人からの推薦コメントも解禁された。ヒッチコックの評価を一躍高めることとなり現在も版を重ねる名著「定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー」を蓮實重彦とともに翻訳した映画評論家の山田宏一は、マーク・カズンズ監督の手腕を讃えて「豊富な引用と構成・編集の面白さに感嘆、堪能した」とコメント。「映画術」の愛読者にとっても本作への期待を感じさせることだろう。

本作はすでに亡くなっているヒッチコック「自身」が自作を語るという構成上、音楽家・文筆家の菊池成孔が語るように「怪作」と感じられる一面もあるかもしれない。これも常に「遊び心」を持って作品を作ってきたヒッチコックに対する、カズンズ監督一流の経緯とユーモアでもあるが、ぜひ、劇場で体験していただきたい。
ヒッチコック作品の芸術としての素晴らしさには、駒井尚文(映画.com編集長)とゲーム・クリエイターの小島秀夫が言及した。そのフィルモグラフィを見れば、サイレント時代からハリウッドの黄金時代まで、映画史そのものを体現してきたヒッチコックの演出・作品論は、映画ファンであれば耳目を引かれないものはないだろう。
また、ドキュメンタリー映画として、マーク・カズンズ監督が心から敬愛を捧げるのが『ゆきゆきて、神軍』などで知られる日本ドキュメンタリー界の大御所・原一男監督だ。来日時には90分近くも原監督と対談をしたカズンズ監督の映画愛に、原監督も敬意を表したコメントを発表した。

※NAIJEL GRAPH ナイジェル グラフ:アーティスト。イラストやコラージュ、立体などの作品を制作する。Beastie Boys のグッズやTシャツなどを手掛ける。また adidas originals とはコラボで STAN SMITH をリリースした。アメリカやロンドン、香港など海外での個展の活動も盛んに行なっている。国内では Gallery Target にて映画『E.T.』の40周年を記念したオフィシャル展覧会「E.T. The Extra-Terrestrial by NAIJEL GRAPH」 を開催した。 絵本『なんでもたしざん』では、日本書籍出版協会理事長賞を受賞。https://www.instagram.com/naijelgraph/

<推薦コメント(※敬称略・順不同)>

『ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』のマーク・カズンズ監督作品だけあって、その豊富な引用と構成・編集の面白さに感嘆、堪能しました。
■山田宏一(映画評論家)

映画史上、誰よりも「語られたがり」な監督、ヒッチコックの生涯研究を、他ならぬ<本人>が行う。人を食った怪作!
■菊池成孔(音楽家/文筆家)

このドキュメンタリーを見て、彼の作品が映画館の大スクリーンに最適化されていたことが痛いほど分かりました。ヒッチコック映画は、光と影の芸術です。
■駒井尚文(映画.com編集長)

ヒッチの映画や“ヒッチコック劇場”を観て育った。彼に関する文献、ドキュメンタリーには精通しているつもりだが、本作は僕の知らない演出術を、一人称のヒッチがお茶目に教えてくれる。これが、すこぶる勉強になる。仮にAIが彼の技術を真似ることが出来たとしても、「何故そうしたか?」は、本作でしかわからない。だからこそ、観るべきだ。今の映画術のほとんどが、ヒッチを源泉としている事をあらためて知るだろう。
■小島秀夫(ゲームクリエイター)

溢れんばかりの映画愛の監督が、これまたエンターテインメントの名人ヒッチコックの世界を深く深く、どこまでも真摯に掘り下げたこの作品、先ずは虚心坦懐に観てから、アレやコレやと語ってください!
■原一男(映画監督)

© Hitchcock Ltd 2022

© Hitchcock Ltd 2022

© Hitchcock Ltd 2022

© Hitchcock Ltd 2022

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『ヒッチコックの映画術』
9月29日(金)新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMA、角川シネマ有楽町ほか全国公開

監督:マーク・カズンズ
2022年/イギリス/英語/120分/カラー/1:1.78/5.1ch
原題: My Name Is Alfred Hitchcock 字幕翻訳: 小森亜貴子
配給: シンカ
(c)Hitchcock Ltd 2022 

【HP】https://synca.jp/hitchcock
【Twitter】@SYNCACreations
【Instagram】synca_creations

〈映画史に最も大きな影響を与えた“サスペンス映画の神様”〉
アルフレッド・ヒッチコック

<ヒッチ>の愛称で親しまれたアルフレッド・ジョゼフ・ヒッチコックは、1899年8月13日ロンドン郊外に生まれた。厳格なカトリックの家庭で育ち、聖イグナチウス寄宿学校で学んだのち、1915年にヘンリー電信ケーブル会社に入社すると、広告部門で製図工からデザイナーとなる。1920年にイズリントン撮影所へ入所後、サイレント映画の字幕制作を手掛けるようになり、やがて脚本や助監督を担当。
当時<ドイツ表現主義>の時代にあった独・ウーファ撮影所で共同製作に参加したのち、未完成に終わった幻の監督デビュー作「Number 13」(22)を経て、「快楽の園」(25)が監督作品として初めて公開された。1926年には、撮影現場で出会ったアルマ・レヴィルと結婚。イギリス映画としてのトーキー第1作「恐喝(ゆすり)」(29)や『暗殺者の家』(34)をヒットさせたことからハリウッドに呼ばれ『レベッカ』(40)を監督。この作品がアカデミー作品賞に輝いたことでアメリカでも成功を収め、その後もおよそ年に1本のペースで監督作を発表する。
50年代に全盛期を迎え、1957年からは「ヒッチコック劇場」でテレビの世界にも進出。アカデミー賞には5度監督賞候補となりながらも無冠に終わるなど不遇な面がある一方で、今なお評価の高い『サイコ』(60)などサスペンスをテーマにした作品を中心に監督したことから“サスペンス映画の神様”とも呼ばれる。1979年にはイギリス王室からナイト<サー>の爵位を受けた。1980年にハリウッドで亡くなる。

【本作で引用されるヒッチコック作品】
※年代順、(未)=日本劇場未公開(特集上映等は除く)、(TV)=TV映画

<イギリス時代 サイレント作品>
『快楽の園』(1925)The Pleasure Garden
『下宿人』(1927)The Lodger
『ダウンヒル』(1927)Downhill
『リング』(1927)The Ring
『農夫の妻』(1928)The Farmer’s Wife
『シャンパーニュ』(1928)Champagne
『マンクスマン』(1929)The Manxman

<イギリス時代 トーキー作品>
『恐喝(ゆすり)』(1929)Blackmail
『ジュノーと孔雀』(1930)Juno And The Paycock (未)
『殺人!』(1930)Murder! (未)
『リッチ・アンド・ストレンジ』(1931)Rich And Strange (未)
『第十七番』(1932)Number 17 (未)
『ウィンナー・ワルツ』(1934)Waltzes From Vienna (未)
『暗殺者の家』(1934)The Man Who Knew Too Much
『三十九夜』(1935)39 Steps
『サボタージュ』(1936)Sabotage
『第3逃亡者』(1937)Young And Innocent
『バルカン超特急』(1938)The Lady Vanishes
『巌窟の野獣』(1939)Jamaica Inn

<アメリカ時代>
『レベッカ』(1940)Rebecca
『海外特派員』(1940)Foreign Correspondent
『スミス夫妻』(1941)Mr. And Mrs. Smith
『断崖』(1941)Suspicion
『逃走迷路』(1942)Saboteur
『疑惑の影』(1943)Shadow Of A Doubt
『救命艇』(1944)Lifeboat
『白い恐怖』(1945)Spellbound
『汚名』(1946)Notorious
『パラダイン夫人の恋』(1947)Paradine Case
『ロープ』(1948)Rope
『山羊座のもとに』(1949)Under Capricorn
『舞台恐怖症』(1950)Stage Fright
『見知らぬ乗客』(1951)Strangers On A Train
『私は告白する』(1953)I Confess
『ダイヤルMを廻せ!』(1954)Dial M For Murder
『裏窓』(1954)Rear Window
『泥棒成金』(1955)To Catch A Thief
『ハリーの災難』(1955)Trouble With Harry
『知りすぎていた男』(1956)The Man Who Knew Too Much
『間違えられた男』(1957)The Wrong Man
『めまい』(1958)Vertigo
『北北西に進路を取れ』(1959)North By Northwest
『サイコ』(1960)Psycho
『鳥』(1963)The Birds
『マーニー』(1964)Marnie
『引き裂かれたカーテン』(1966)Torn Curtain
『トパーズ』(1969)Topaz
『フレンジー』(1972)Frenzy
『ファミリー・プロット』(1976)Family Plot

<一部監督作品>
「Memory of the Camps」(1945)(TV)

2023-09-07 | Posted in NEWSComments Closed 
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