愛と夢と感動をありがとう。映画『新宿タイガー』より新宿タイガーさんにインタビュー!

東京のエンターテインメントを牽引する街・新宿で、虎のお面をかぶりド派手な格好をして新聞配達を続ける一人の男性がいる。“新宿タイガー”と呼ばれるその男性を追ったドキュメンタリー映画『新宿タイガー』がテアトル新宿にて公開中。 本作の公開を記念して、謎に包まれた新宿タイガーさんご本人にインタビューを行いました!

(新宿タイガーさん)

──いよいよ、映画『新宿タイガー』が公開されます。ご自分が映画になるというのは、どんなお気持ちですか?

もうね、感無量。史上最高の喜びです。これほどの喜びはないですよ。世界一の幸せ者だね。

──佐藤慶紀監督から映画の話を聞いたときはどんなお気持ちでしたか?

まさかのまさか! 自分のドキュメンタリー映画ができるなんて、夢みたいな話です。この映画を作る前に、3時間の打ち合わせを3回やりました。合計9時間です。GOサインを出した次の年に36回撮影して、膨大なフィルムを見事にきれいにまとめていただいた。映像の撮り方がすごくきれいですし、自分の心に秘めた情熱をちゃんとスクリーンに映し出してくれている。主演させてもらうなんて奇跡ですが、こんな素晴らしい映画にお目にかかれること自体が奇跡です。

──出演者も豪華ですね。

トップ女優の寺島しのぶさんがナレーションしてくださるなんて、夢みたいです。「嘘でしょ!?」って、周りの反応もすごいですよ(笑)。

──寺島しのぶさんの語りがまた素晴らしいです。

トップ女優ですからね、迫力が全然違う。迫力があるなんてもんじゃない。ナレーションの言葉の一言一言が、ズシン、ズシンと心に響いて、タイガーハートに沁みます。

──そのタイガーハートをつかんだ女優さんたちとの交流も描かれていますね。

僕の生きがいは、シネマと美女と夢とロマンだから。あれは本当にそのままの姿。生の虎のいい映像を撮っていただいた。

──映像を見て、女性を褒めるのがすごくお上手だなと思いました。

褒めるんじゃなくて、思っていることを言っているだけです。最高のお言葉っていうのはね、心から出る言葉。あなたが美しすぎる。それは事実だからね。だからお世辞は一切言いません。

◆ロマンチストなタイガーさんがバラの花を贈る理由

──まさか私まで褒めていただけるとは…(照)。女優さんにお花を贈る時は、どのように選ぶのですか?

お花は、基本的に赤か白を選びます。大きいバラの花がいい。バラは本当に喜ばれるからね。バラの一輪が大きいものを5本選ぶんです。「ご縁がありますように」って。

──タイガーさんはロマンチストですね。バラの花束をいただいた女性はすごく嬉しいと思います。女心をよく分かっていらっしゃる。

(女優さんは)夢のまた夢のような人たちだからね。ささやかな献上品ですよ。お目にかかれるだけで幸せです。

──これから会ってみたい女優さんはいますか?

星の数ほどいるよ。いつも心の中に住んでいるのは、マリリン・モンロー、オードリー・ヘップバーン、エリザベス・テイラー、イングリッド・バーグマン。昔、テアトルタイムズスクエアが閉館する時に、名作映画の特別上映があったんです。そこで『ローマの休日』に出会ってハマってね。『ローマの休日』は劇場で15回見ました。

──15回もですか! オードリー・ヘップバーンのどんなところが好きですか?

すべて。“永遠の妖精”ですよ。天国に逝ったっていつも心の中に住んでいる。ソウルメイトです。佐藤監督のはからいで、『ローマの休日』を劇場で見ているシーンが登場します。映画の中でまさかの夢の共演! 普通じゃありえないことだから、嬉しいを通り越して夢心地ですよ。

◆直感で選んだ虎のお面は運命の出会い

(『新宿タイガー』場面写真 ©「新宿タイガー」の映画を作る会 )

──タイガーさんは、なぜ、虎のお面をつけようと思ったのですか?

たまたま稲荷鬼王神社の祭りで見つけて、50枚のお面の中からこのお面を選んだんです。直感ですよ、直感。その時に、「生涯、虎に始まり虎に終わる」と決めた。そこで“新宿タイガー”が登場です。

──お面を見つけた時に“新宿タイガー”が登場した。

そうです、彗星のごとく。「生涯、虎だ」って決めたから、いろんな店に行って30枚買いあさってきました。だから今も続いているんです。1枚だったらとっくになくなっちゃう。あの頃はまだシンプルだったから、バレエタイツを履いてラジカセをかけながら新宿三丁目を走った。そこから始まったんです。

──今の格好とは少し違ったのですね。

こんなに数が多くなかったからね。だんだん増えていきました。

──ファミリーと呼ばれるこの子たちはどこで見つけたのですか?

ぬいぐるみ屋さんやいろんなところで見つけて、気に入ったものだけを買うんです。ファミリーに囲まれて幸せですよ。

◆心にはLOVE&PIECE。それを支えるシネマと美女と夢とロマン

(『新宿タイガー』場面写真 ©「新宿タイガー」の映画を作る会 )

──虎のお面をつけて40年以上新聞配達を続けています。ひとつのことをやり続ける秘訣を教えてください。

続けていくのはね、「いつもシネマに会いたい。いつも美女に会いたい」と思っているから。切実な希望ですよ。虎に始まり虎に終わる。心にはLOVE&PIECE。それを支えるのが、シネマと美女と夢とロマン。単純明快ですよ。美女と言っても架空の美女じゃない。お目にかかれるだけで光栄です。

──タイガーさんの野望を教えてください。

野望はゼロ。ないです。映画を見たら分かる通り、金や権力とは一切無縁の人間です。シネマと美女と夢とロマン、これがいつも心にあります。

◆新宿だからマッチした“新宿タイガー”という存在

(『新宿タイガー』場面写真 ©「新宿タイガー」の映画を作る会 )

──映画では、新宿の歴史も描かれています。新宿に長年住み続けたタイガーさんにとって、新宿はどんな街ですか?

世界で一番好きな街です。そりゃそうだよ、この街が虎を生んだんだからね。新宿と虎は切っても切れない。くっつけて「新宿タイガー」になっちゃったんだから。新宿だからマッチした。新宿じゃなかったら生まれなかったからね。虎は新宿で生まれ新宿に死す。

──そして、タイガーさんがいたからこの映画が生まれた。

製作・配給の渋谷プロダクションはすごいですよ。チラシにポスターに法被に鬼退治みたいな旗のぼりまで作ってくれました。どう考えたって、普通はこんなふうにはならないですよ。物語の上の上をいく、最高のプロダクションの社長と最高の監督に出会えました。映像には生の虎のそのままの姿が映っています。感無量です。

──ありのままの自分を出せずに、悩んだり、生きづらさを感じたりしている若者たちに、何かメッセージをお願いします。

君たちは未来の宝だ。君たちなくして未来はない!

──いい言葉ですね。

君たちなくして未来はないですから。一番の青春だからね。若者たちはみんなジェームス・ディーンに見えてくる。一人ひとりが、未来の宝です。

──これから『新宿タイガー』をご覧になるみなさまへメッセージをお願いします。

奇跡のような、夢のような映画です。一番大変だったのはスタッフと役者さんたち。監督とスタッフとインタビューなどで出演している女優さん、男優さんたちの夢の結晶です。そこにただ、虎がいただけです。LOVE&PIECE。愛と夢と感動をありがとう。この一言につきます。最高の映画です。ぜひご覧になってください。

(撮影・インタビュー・文:出澤由美子)

◆佐藤慶紀監督インタビュー記事はこちら

映画『新宿タイガー』はテアトル新宿にてレイトショー公開中ほか全国順次公開


『新宿タイガー』

©「新宿タイガー」の映画を作る会

◆あらすじ
東京のエンターテインメントをリードする街・新宿。
1960年代から1970年代にかけ、新宿は社会運動の中心だった。
2018年、この街には“新宿タイガー“と呼ばれる年配の男性がいる。彼はいつも虎のお面を被り、ド派手な格好をし、毎日新宿中を歩いている。
彼は、彼が24歳だった1972年に、死ぬまでこの格好でタイガーとして生きることを決意した。1972年当時、何が彼をそう決意させたのか?
彼が働く新聞販売店や、1998年のオープン時と2012年のリニューアル時のポスターにタイガーを起用したTOWER RECORDS新宿店の関係者、ゴールデン街の店主たちなど、様々な人へのインタビューを通じ、虎のお面の裏に隠された彼の意図と、一つのことを貫き通すことの素晴らしさ、そして新宿の街が担ってきた重要な役割に迫る。

監督・撮影・編集:佐藤慶紀
出演:新宿タイガー 寺島しのぶ(ナレーション) 八嶋智人 渋川清彦 睡蓮みどり 井口昇 久保新二 石川ゆうや 里見瑤子 宮下今日子 外波山文明 速水今日子 しのはら実加 田代葉子 大上こうじ
配給:渋谷プロダクション
公式サイト http://shinjuku-tiger.com/
公式Twitter:@shinjuku_tiger1

2019-03-24 | Posted in NEWSComments Closed 
error: Content is protected !!