栗林藍希、ゆうたろう、西原孝至監督が登壇!人生で感じた生きづらさについて語る

ドキュメンタリー×劇映画『シスターフッド』の先行上映会とトークイベントが12月22日に東京のLOFT9 Shibuyaで開催され、西原孝至監督、栗林藍希、ゆうたろうが登壇した。

左から西原孝至監督、栗林藍希、ゆうたろう

上映後に本作の感想を聞かれたゆうたろうは「白黒の映画を見るのは初めて。普段とは違う見方ができました。(僕にとって)新しい映画の世界を切り開いておもしろかったです。みんな自分の人生の主人公で、自分の過去や経験を引きずって何かしらを抱えて生きている。でもちゃんと真剣に生きているんだなと思いました。二十歳という節目に見れてよかったなと思いました」と答えた。

栗林は、「撮影しながらも、ドキュメンタリーと劇映画がどうやって一緒になるのかわからなくて。初号試写の時にやっと意味がわかって、すっきりしました。私の座右の銘は『私は私』。自分を貫いて生きていきたい。でもそれは、周りの人からはよく思われないこともたくさんあって、嫌な思いもしました。みんな自分らしさを意識したことがあると思う。それで嫌なことを言われたという経験があっても、この映画を見たら、『別にいいじゃん』と思えるようになると思いました」と力強く話した。

本作のテーマの一つである『幸せ』について、西原監督から「今の若い人たちは生きづらさを感じていたりするんですか?」と質問。

西原孝至監督

ゆうたろうは、「この世代は特に感じています。SNSが多く使われるようになって、それまでは現実世界だけのコミュニケーションだけだったのが、他人に見せる用の自分だとか色々な顔を持つようになった世代だと思う。16年広島で育ちましたが、小学5年生の時から『学校』という枠にはまるのがすごく嫌いで、中学で限界を迎えて行かなくなった。そこを乗り越えて今があると思っていて。空白の時間があったから、それを今お仕事で活かせています。人って嬉しいことより悲しいことの方が記憶に残っていると思うのですが、僕は悲しいことを乗り越えたからこうやって強く生きていられると、東京に出てきてから思っています」と告白。

ゆうたろう

栗林は「まだ17歳なので、生き方で苦しいというのは感じたことがないですが、中学校の時、社会の教科書に、『少子高齢化は晩婚化が問題』と書いてあって。簡単にいうと、『早く結婚しなくちゃダメ、子供を作らなくちゃダメ』と。それはおかしいなと感じていました。私自身は仕事をしたいので、結婚は遅くていいなと考えています。結婚や出産は個人の自由だから、結婚を早くしろと教科書に書くのは変な話だなと中学の時に思っていました」と述懐。
それを聞いた西原監督は、「僕は、『長男だからしっかりしなさい』と言われることに、『長男とか言われても』と子供ながらに疑問に思っていました」と述べた。

栗林藍希

ゆうたろうは、同級生よりも姉や姉の友達と遊ぶことが多く、当時から可愛い服やファッションに興味があったエピソードを明かした。
「僕が服に興味を持ち始めて、初めてスカートを履いた時は、お父さんに『何してるんだ、おまえ』と言われて。自分が好きな物を着て、好きな自分になりたいだけなのに、『やめなさい』というマイナスな見え方しかできないのは悲しいなと思います。僕は、今は自由に表現ができているけれど、『男の子はスカートを履いてはダメなんだ』という考えが植え付けられるんです」と述べた。

西原監督が「どんどん固定観念を変えていきたいと思っています。これからの世代、自分らしく生きていくという風に変えていきたいと思っています」と力強く語ると、ゆうたろうも、「僕も、この映画を見て、『自分もこうあっていいんだな』と思えました。若い世代に見て欲しいと思います。家庭環境、人間関係、SNS、仕事など何かしら抱えていると思うので、こういう映画を見て、『自分もこうやって生きていいんだな』という発見をたくさんしてもらいたいです」と賛同した。最後に、西原監督が「一人一人を尊重するような社会の前提があったらと思います」と締めくくった。

映画『シスターフッド』は2019年3月1日(金)アップリンク渋谷にて公開ほか全国順次公開

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『シスターフッド』

(c)2019 sky-key factory

<あらすじ>
東京で暮らす私たち。
ドキュメンタリー映画監督の池田(岩瀬亮)は、フェミニズムに関するドキュメンタリーの公開に向け、取材を受ける日々を送っている。池田はある日、パートナーのユカ(秋月三佳)に、体調の悪い母親の介護をするため、彼女が暮らすカナダに移住すると告げられる。
ヌードモデルの兎丸(兎丸愛美)は、淳太(戸塚純貴)との関係について悩んでいる友人の大学生・美帆(遠藤新菜)に誘われて、池田の資料映像用のインタビュー取材に応じ、自らの家庭環境やヌードモデルになった経緯を率直に答えていく。
独立レーベルで活動を続けている歌手のBOMI(BOMI)がインタビューで語る、“幸せとは”に触発される池田。
それぞれの人間関係が交錯しながら、人生の大切な決断を下していく。

【出演】
兎丸愛美 BOMI 遠藤新菜 秋月三佳 戸塚純貴 栗林藍希 SUMIRE 岩瀬亮
【スタッフ】
監督・脚本・編集:西原孝至
撮影:飯岡幸子、山本大輔
音響:黄永昌
助監督:鈴木藍
スチール:nao takeda
音楽:Rowken
公式サイト:https://sisterhood.tokyo
Twitter:@sisterhood_film 
facebook: @sisterhood.film.2019
instagram:@sisterhood.film

2018-12-23 | Posted in NEWSComments Closed 
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