ボブ・ディラン ノーベル文学賞受賞記念『ドント・ルック・バック』50年ぶりにデジタル・リマスター版で上映!

『ドント・ルック・バック』は1962年にデビューしたボブ・ディランが1965年春におこなった英国ツアーのドキュメンタリー映画である。『時代は変わる』などのライブ演奏、舞台裏やホテルでの寛いだ会話、ディランを追いかけるファンの嬌声、マスコミ取材での緊張のやりとりなど、ツアー中のディランに密着したカメラが、その素顔を克明に記録している。映画は1967年の製作で、公開から50年を経て寺田次郎氏の新訳でデジタルリマスター版が公開されることになった。

『ドント・ルック・バック』(デジタルリマスター版)

© 2016 Pennebaker Hugedus films.Inc

ボブ・ディランは1941年5月生まれなので、英国ツアーは24歳を迎える頃にあたる。見た目に細身で、とにかくカッコいい。英国の女の子たちにとって、アイドル的存在でもあったようだ。ライブ演奏もさることながら、マスコミ取材でのふるまい、特にタイム誌記者とのやりとりは、半世紀たった今も示唆に富む。この映画の白眉と言っても過言ではないだろう。英国ツアーに同行したフォークの歌姫ジョーン・バエズがホテルの部屋でディランと楽曲作りをする様子も興味深い。カメラを向けられたバエズが照れながら顔の表情をあれこれ崩して〝変顔“をするのも、硬質な彼女のイメージを覆して面白い。65年のヒット曲『サブタレニアン・ホーム・シック・ブルース』の歌詞を書いた画用紙をディランが抱え、曲に合わせて一枚ずつ落としていくという映画のオープニングも、ミュージックのビデオのはしりのようで、なんとも印象的だ。見どころ満載の映画である。
なお、新宿 K’s cinemaでは公開期間中に、ボブ・ディランを愛してやまない ゲストによるトーク&ライブが行われる。

『ドント・ルック・バック』トーク&ミニライブ
場所:新宿 K’s cinema 新宿区新宿3丁目 35-13 3F
・5月27日(土) 17:00 回 上映後
【ゲスト】 菅野ヘッケル(ディラン愛好家)、大森さわこ(映画評論家)

菅野ヘッケル

菅野ヘッケル

・6月2日(金) 17:00 回 上映後
【ゲスト】 湯浅学(音楽評論家) 、東京ボブディラン (ミュージシャン、ディランバー “POLKADOTS” オーナー)

湯浅学(音楽評論家)

湯浅学(音楽評論家)

 

東京ボブディラン

東京ボブディラン

6月3 日(土) 17:00 回 上映後
【ゲスト】 サエキけんぞう(音楽家)

サエキけんぞう(音楽家)

サエキけんぞう(音楽家)

6月10日(土) 17:00 回 上映後
【ゲスト】中川五郎(フォークシンガー、訳詞家)

中川五郎(フォークシンガー、訳詞家)

中川五郎(フォークシンガー、訳詞家)

詳細はこちらへ→ http://www.ks-cinema.com/information/6053/

『ドント・ルック・バック』(デジタルリマスター版)

2017年5月27日(土)より新宿K‘s cinemaほか、全国順次公開
1967年/アメリカ映画/96分
監督、編集、撮影:D・A・ペネベーカー
製作:アルバート・グロスマン、ジョン・コート
撮影:ハワード・アルク、ジョネス・アルク、エド・エムシュウイラー
出演:ボブ・ディラン、ジョーン・バエズ、ドノヴァン、アラン・プライス アレン・ギンズバーク、アルバート・グロスマン、ボブ・ニューワース
配給:アダンソニア、アンダーハーツ
© 2016 Pennebaker Hugedus films.Inc
公式サイト: http://dontlookback.onlyhearts.co.jp/

2017-05-25 | Posted in NEWSComments Closed 
error: Content is protected !!