YABOサタデー映画館―2017.10.7
『YABO』の由来は野望。
野望という強い意志を持って前向きに生きる人を取材し、その人の魅力や情報を発信するフリーペーパーです。
WEB版では毎週土曜日に「YABOサタデー映画館」を掲載。
作品をあらすじとともに野望や希望、理想にあふれる人物をYABO人としてピックアップします。
今週は下記の5作品をご紹介します。
『エルネスト』
『アウトレイジ 最終章』
『アンダー・ハー・マウス』
『ナラタージュ』
『バッド・ウェイヴ』
『エルネスト』
YABO人:フレディ前村ウルタード(オダギリジョー)
日系二世として生まれ、祖国ボリビアのために医者を志す。幼馴染みのグスタポ(ルイス・M・アルバレス)とともに留学生として選抜され、キューバの国立ハバナ大学医学部に留学するため、ヒロシ浜勝利基礎・前臨床科学学校で医学の予備知識を学ぶ。寄宿舎生活でよき友と出会い、同郷の女性ルイサ(ジゼル・ロミンチャル)に心を寄せるようになる。キューバ危機のさなかにチェ・ゲバラと出会い、その深い魅力に心酔。同郷の友人ホセ(アルマンド・ミゲル)と「革命支援隊」に加わることを決意し、ひっそりと学校を去っていく。そしてゲバラからファーストネームである<エルネスト>を戦士名として授けられて、ボリビアでの戦いへと向かっていった。
主演のオダギリジョーは阪本順治監督から直接、オファーを受け、出演を即断したという。出演シーンは全編キューバで撮影し、セリフはスペイン語だが、半年かけて、ボリビア訛りのスペイン語の発音を訓練し、セリフを覚えた。そして、ゲリラ戦シーンのために髪をぼさぼさに伸ばし、爪も2カ月放置して役に寄せていった。その渾身の役作りはボリビアのために命を捧げたフレディに通じるものがある。阪本順治監督も「今の日本映画の潮流の中では特異な作品。普通は企画が通らない。それを僕らは成し遂げたので、ある程度の結果を生み出したい。それによって映画界の若い人たちが『こういう映画も作れば勝てる』と知ってほしい」と語る。本作に関わった人たちの熱い思いがフレディの生き方を通じて、スクリーンからほとばしるのをぜひ、受け止めてほしい。
『エルネスト』
10月6日(金)TOHOシネマズ 新宿他全国ロードショー
脚本・監督:阪本順治
出演:オダギリジョー、永山絢斗、ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ、アレクシス・ディアス・デ・ビジェガス
配給:キノフィルムズ/木下グループ
©2017 “ERNESTO” FILM PARTNERS.
公式サイト: http://www.ernesto.jp/
『アウトレイジ 最終章』
YABO人:大友(ビートたけし)
前作で関西の花菱会が関東の山王会を配下に収めた後、韓国に渡って日韓を牛耳るフィクサー張会長(金田時男)の下にいた。そんな折、取引のため韓国滞在中の花菱会幹部・花田(ピエール瀧)がトラブルを起こし、張会長の手下を殺してしまう。これをきっかけに、国際的フィクサー張グループ と巨大暴力団組織・花菱会が一触即発の状態に。全ての因縁に決着をつけるべく日本に戻るが、花菱会で勃発していた卑劣な内紛に巻き込まれていく。
『アウトレイジ』は北野武監督が「全員悪人」を合言葉に、裏社会の男たちの仁義なき抗争を描いた究極のバイオレンス・エンターテイメント。最終章となった第3作では、過去を清算する機会をうかがう大友と、花菱会トップの座をめぐる幹部らの“暴走”がはじまり、張グループ、花菱会、花菱会の配下に成り下がった山王会、そして警察が入り乱れる“全員暴走”の全面戦争へと突入。《怒号》《大金》《銃弾》が飛び交い、《裏切り》《駆け引き》《騙し合い》が連続する。
キャストには前作で生き残った、ビートたけし、西田敏行、塩見三省、白竜、名高達男、光石研、松重豊、中村育二、金田時男に加え、新たに大森南朋、大杉漣、ピエール瀧、岸部一徳、原田泰造、津田寛治、池内博之など、最終章に相応しい“豪華強面”の男たちが集結した。この中で果たして誰が生き残るのか?
なお公式サイトに「3分でわかるアウトレイジシリーズダイジェスト」動画が載っている。前2作を見ていなくても、事前に観ておけば本作を楽しめる。
『アウトレイジ 最終章』
10月7日(土)、全員暴走!
監督・脚本・編集:北野 武
出演::ビートたけし 西田敏行
大森南朋 ピエール瀧 松重 豊 大杉 漣 塩見三省
白竜 名高達男 光石 研 原田泰造 池内博之 津田寛治 金田時男 中村育二 岸部一徳
配給::ワーナー・ブラザース映画/オフィス北野
©2017『アウトレイジ 最終章』製作委員会
公式サイト: http://outrage-movie.jp/
『アンダー・ハー・マウス』
YABO人:中性的な魅力で女性を魅了するダラス(エリカ・リンダー)
女性でありながら昼間は大工として働き、夜は毎晩のように違う女性と関係を持っては、自分の居場所を探していた。 ある日、屋根の上で作業をしていたときに、仕事現場近くに住むファッションエディターのジャスミン(ナタリー・クリル)を見かける。 ひと目見た瞬間、麗しいジャスミンに惹かれ、彼女に熱い視線を送る。YABO人:ファッションエディターのジャスミン(ナタリー・クリル)
婚約者のライル(セバスチャン・ピゴット)と順風満帆な生活を送っていたが、彼が出張中に、女友達と夜遊びに繰り出し楽しんでいたとき、偶然入ったバーでダラスと再会。いきなりのキスに初めは嫌悪を示していたが、誰からも縛られない自由な生き方をしているダラスの凛々しい姿に惹かれていく。ダラスと身体を重ねるごとに互いに気持ちが高まり、固い絆で結ばれていった。今まで通りライルと添い遂げる人生か、ダラスとの愛に生きる人生か。心の中に葛藤が生まれる。
ダラスは大胆な行動でジャスミンの心と身体に入り込む。しかし、ジャスミンがダラスに魅かれていった理由はそれだけではない。婚約者の昇進のため自分のキャリアアップを諦めるなど、本人も気がつかないうちに少しずつ溜まっていった不満がジャスミンの中にあった。ラストの選択には賛否あると思うが、母親から押し付けられた価値観に従ってきたジャスミンにとって、自分で選ぶことが重要かもしれない。
本作は女優として人気の高いエイプリル・マレンが監督を務め、プロデューサー、カメラマン、照明などスタッフも全員女性。女性の視点から見た女性のためのラブストーリーを誠実に描くため、制作のどの段階でも女性視点を保ったという。ダラスを演じるのは、トップモデルのエリカ・リンダー。新世代のミューズとして性別を超えた美しさで人々を魅了してきたが、初主演作の本作では、美しく堂々とした演技で圧倒的な存在感を放っている。
『アンダー・ハー・マウス』
10月7日よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかにて全国順次公開
監督:エイプリル・マレン
出演:エリカ・リンダー、ナタリー・クリル、セバスチャン・ピゴット
配給:シンカ
© 2016, Serendipity Point Films Inc.
公式サイト: http://underhermouth.jp/
『ナラタージュ』
YABO人:泉(有村架純)
大学2年生の春。高校時代に入っていた演劇部の顧問教師・葉山(松本 潤)から、後輩の為に卒業公演に参加してくれないかと、誘いの電話がくる。葉山は学校に馴染めずにいたとき、演劇部に誘って居場所を作ってくれた教師だった。卒業式の日の誰にも言えない葉山との思い出を胸にしまっていたが、再会により気持ちが募っていく。二人の想いが重なりかけたとき、葉山から離婚の成立していない妻の存在を告げられ、自分を想ってくれる小野(坂口健太郎)と付き合い始める。
原作は島本理生が20歳の若さで執筆した「ナラタージュ」(角川文庫刊)。大学生のヒロインが高校時代の教師と再会して禁断の恋に落ちていく。キャスティングに難航し、行定勲監督が10年以上あたためてきた企画を主演に松本 潤、有村架純を迎えて、大人のための切なすぎるラブストーリーに仕立てあげた。主人公たちの想いは深く、濃い。恋の苦しさを経験したことがある人は自分の恋に引き寄せて、共鳴することだろう。
『ナラタージュ』
10月7日(土)全国ロードショー
監督:行定勲
原作:島本理生(「ナラタージュ」角川文庫刊)
出演: 松本 潤、有村架純、坂口健太郎、大西礼芳、古舘佑太郎、神岡実希、駒木根隆介、金子大地/市川実日子、瀬戸康史
配給:東宝=アスミック・エース
©2017「ナラタージュ」製作委員会
公式サイト: http://www.narratage.com/
『バッド・ウェイヴ』
YABO人:探偵業を営むスティーブ(ブルース・ウィリス)
カリフォルニア州ロサンゼルス近郊。西海岸でも有数の観光地として知られる美しい海岸沿いの町ヴェニスで探偵業を営む。窮地を救ってくれた友人が凶暴なギャングのボス ・スパイダー(ジェイソン・モモア)に奪われた車を取り戻しに行き、激しい銃撃戦の末、何とか車を奪還した。それにより、スティーブ自身がスパイダーの恨みを買ってしまい、妹ケイティ(ファムケ・ヤンセン)の家が襲撃を受けた上、姪に預けてた愛犬のバディを誘拐されてしまう。再度スパイダーのアジトに向かうが、そこにバディの姿はなく、スパイダーからバディと麻薬を持ち逃げした彼の妻の捜索を依頼された。
冒頭、いかつい体つきの男たちに追われたブルース・ウィリスが、夜のヴェニスの街を拳銃片手に全裸のままスケートボードで疾走する。大丈夫かとハラハラしてしまうが、ギリギリのところでクリア。すべてがこんな調子の”結果オーライ”キャラクターで、何度も危ない目に合うが、その場しのぎで明るく乗り切っていき、「次はどうなる?」と目が離せない。還暦を越えたブルース・ウィリスがコミカルにアクションを魅せてくれる。
『バッド・ウェイヴ』
2017年10月7日(土)より新宿バルト9、丸の内TOEIほか全国ロードショー
監督:マーク・カレン
出演: ブルース・ウィリス、ジョン・グッドマン、ジェイソン・モモア、ファムケ・ヤンセン、ステファニー・シグマン、エミリー・ロビンソン、エリザベス・ローム
配給:クロックワークス
©2016 VENICE PL, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
公式サイト: http://bad-wave-movie.com/