100年後に残る映画を作る。映画『二宮金次郎』主演の合田雅吏さん&五十嵐匠監督インタビュー

道徳と経済を結び付け、独自の仕法で600以上の村の復興を手がけた二宮金次郎(二宮尊徳)の生きざまを描いた映画『二宮金次郎』が、6月1日より東京都写真美術館ホールにて公開中。監督は、『地雷を踏んだらサヨウナラ』『長州ファイブ』の五十嵐匠さんが務め、プロデューサーと脚本は『武士の家計簿』の永井正夫さんと柏田道夫さんのコンビが再タッグを組んだ本作。
主演を務め、二宮金次郎を全身全霊で演じる合田雅吏さんと五十嵐匠監督にお話を伺いました。

(五十嵐匠監督、合田雅吏さん)

◆心がけたのは「芝居をしない」こと

―二宮金次郎を演じるにあたり、五十嵐監督からどのようなリクエストがありましたか?

合田雅吏(以下、「合田」) 五十嵐監督がおっしゃられたのは「芝居をするな」という一点だけです。撮影前のワークショップでも、「芝居芝居したものをしないで欲しい」と、その一点だけをすごくおっしゃられたので、僕はとにかく「芝居をしない」ことを心がけていました。

―それは、演技をするのではなく、「生身の人間としている」ということでしょうか?

合田 そうですね。「金次郎として生きている、それだけをやってくれ」と。それは、芝居としてはすごく難しいことなんです。役者なので、どうしても演技プランを考えたり、「このセリフを立てたい」と思ったりするのですが、そうしたものが少しでも見えるとNGでした。

(c)映画「二宮金次郎」製作委員会

―NGは厳しかったですか?

合田 監督から見て、“金次郎”ではなく、“合田”が何かしようとしていると分かるとNGでした。すぐ見抜かれます(笑)。

五十嵐匠監督(以下、「五十嵐」) でも、合田くんは撮影初日から金次郎として役に入っていました。最初の撮影が断食のシーンだったから、役に入らざるを得ない状況だったんです。その点は大変だったと思いますが、断食のシーンや五平(柳沢慎吾)とのシーンから撮影が始まるというのは、ある意味、大きかったと思います。

―クライマックスシーンから撮影されたそうですが、演じる側としては難しかったのではないでしょうか?

合田 撮影スケジュールを見た時は、正直、ちょっと難しいなと思いました。農民出身で体重が80~90キロあった金次郎役なので、体重を増やすために1年かけてトレーニングしていましたし、体重のことを抜いてもこれは難しいなと。ただ、今思えば、あのシーンから撮影が始まったのは、実はありがたかったことなのかなと思います。

―なぜですか?

合田 いきなり断食のシーンから始まり、霧雨が降るその場所の空気感も含めて、自然にテンションが上がっていたんです。共演者同士が顔を合わせたばかりの段階であのシーンを演じなければいけなかったから、多分みんなが頭をフル回転した状態で挑んでいたと思います。本当だったらまだ手探りの状況なのに、みんながゴールを見定めて、「とにかくそこに行くぞ!」という思いで向かっていました。そして、極限の状態が最初に存在したことで、あのシーンに負けないくらいの前段階を作らざるを得なくなった。それは、結果として良かったのかなと思います。

―自然に一致団結する力が生まれ、スタートラインがおのずと上がっていったのですね。断食や水行のシーンは迫力があります。演じてみていかがでしたか?

合田 実はあまり記憶にないんです。食べずに体力が落ちた状態であの狭い空間に居て、本当に護摩を焚いて不動明王像の前でお経のようなことをずっと唱えていると、ある種のトランス状態になってくる。だんだん変な気持ち良さになり、体も動きづらくなるので、あまり記憶になくて。あの状態を初日に経験して、寺から出て会った人たちが本当に「救いの人」に見えました(笑)。変に芝居をしようという気もなくなりましたし、ある意味、金次郎としての素の状態になっていたのかなと思います。

五十嵐 実在する人物を演じる合田君は、相当のプレッシャーがあったと思います。水行場のシーンは、実際に金次郎が水行を行なった場所です。墓碑の前や金次郎が実際に居た場所に合田くんが存在することで、役者としてどう変わっていくのか。それを見たスタッフたちも感じることがあったと思います。

(c)映画「二宮金次郎」製作委員会

◆役者とスタッフの化学反応が生んだ言葉には出さない想いとこだわり

―金次郎が自ら復興を命ぜられた桜町領を耕すシーンでは、合田さんのたくましい上半身に驚きました。先程、トレーニングの話が出ましたが、トレーニングは大変でしたか?

合田 トレーニング自体は計画をたてて進めていたので無理なものではありませんでしたが、数ヶ月かけてつけた筋肉を一週間で一度落として、3~4日でまた戻すというのは、今まで経験したことがなかったので、僕にとってもチャレンジでした。体重を落とすこと自体は、食べなければいいので自信があったんです。約1週間、プロテインと野菜と水分とサプリだけで過ごし、7キロちょっと落ちました。ただ、「そこから戻せるのかな?」という不安の方が強かったです。

―すぐに戻せましたか?

合田 人間の体は面白いもので、3~4日の間に5キロくらい戻るんです。よく、ボクサーが、「減量して計量から翌日の試合までに3キロくらい戻せる」って言うじゃないですか。あれは嘘じゃなくて、人間の体って本当にそうなんだなと思いました。人間、やればできるんだと勉強になりました(笑)。

―そこまでして役に挑んでくださる合田さんを見て、五十嵐監督はどう思いましたか?

五十嵐 僕は全面的に信頼を置いています。合田君は、撮影前のワークショップや稽古時も眼差しがすごく真剣でしたし、断食のシーンから始まる撮影初日に、すごく痩せて現れたんです。金次郎は百姓だから、ただ痩せるだけではダメで、骨格もちゃんとしていなきゃダメなんです。そうした役者としての作業をちゃんとやってきてくださっている。その熱意はスタッフにも伝わります。スタッフは繊細だから、主役がここまで背負ってきてくれたなら、いい照明を当てて、痩せているのが分かるようにアップじゃなくて引きで撮ろうとか、何も言わずに暗黙の了解でやる。それは、しめたもので、役者を見てスタッフも化学反応を起こします。

(c)映画「二宮金次郎」製作委員会

―熱意や想いは伝わっていくのですね。

五十嵐 主役としての覚悟というものを、みんなが合田君に感じたと思います。それは、口で言うとカッコ悪いから、言葉にはしない。明かりを工夫するなどの行為で示す。スタッフは子供みたいなところがあります。ある意味映画を創る上で純粋なところがある。僕の組は意外とそういうところがある。五平役の柳沢慎吾君の芝居を見て、「監督はこういう作品を作ろうとしているんだ」と感じ、豊田正作役の成田浬君が中剃りまでしてきてくれて、「ここまで背負ってきてくれているんだ」と感じ取る。言葉では言わないですけど僕は見ていて分かります。

合田 本当に職人だと思いました。照明にしてもカメラマンにしても、言葉には出さないですけど、監督が求めている『二宮金次郎』という世界観を、カッコ良く、熱く、撮ってやろうと、みなさんがそうした思いでやってくださっています。「いいものを作ろう」と思わなければ、こだわりも生まれないですから。例えば、金次郎の住む家の庭も、今風の植木が埋まっていたのを、美術スタッフが全部抜いて雑草を植えて何日もかけて育てています。「手を抜く」ということが一切ない。金次郎が足を洗う池や井戸も美術スタッフが作ったと聞いてビックリしました。

五十嵐 季節や年代に合わせて庭も変化します。池は位置が大事だから、合田君と妻・なみ役の田中美里さんの芝居が見える位置、かつ立体的に映画が撮れるような位置を計算して作っています。そうしたことも一切手を抜かずに作っています。

合田 照明でひとつ感動したことがあって、僕の芝居に合わせて照明技師が粋なはからいをしてくださったシーンがあるんです。僕の芝居の動きと表情に合わせて一瞬だけパッと明かりがつく。その狙いが、演じていてすごく気持ちが良くて。照明の中で演じるのではなくて、僕の芝居に寄り添って明かりを照らしてくださる。その狙いに、愛情や優しさを感じて感動しました。

(c)映画「二宮金次郎」製作委員会

◆それぞれが想う印象深いシーンとは

―お話をうかがって、それぞれがプロフェッショナルとしての誇りと愛を持って作品を作っているのだと改めて思いました。見どころはたくさんあると思いますが、印象に残っているシーンを教えてください。

合田 僕の中では、柳沢慎吾さん演じる五平さんとの出会いのシーンと、妻・なみとのシーン、この2つが印象深いです。金次郎が桜町領に来て五平さんと出会い、そこから二人の物語が始まっていく。セリフのやり取りはあまりないのですが、五平さんが僕の周りをぐるぐる周り、ちょっとした返事や、何かが起こるであろう不思議な空気感があって。慎吾さんが自然とやってくださったことに僕は応対していただけなのですが、アイコンタクトで芝居ができたので、演じていて面白かったです。

なみとのどしゃ降りの泥の中でのシーンは、台本上はセリフがなかったんです。雨の中、泥まみれになった金次郎になみが駆け寄って来て、あの場面をどう解決するのか。その時、自分はどうすべきなんだろうかと考えていたのですが、美里さんにあの行動をされた瞬間に、おのずと選択肢はひとつになりました。

(c)映画「二宮金次郎」製作委員会

五十嵐 僕は、合田君が最後に土を手に取るシーンが、特に印象に残っています。子供の頃に見た土、五平と対立する時の土、豊田と対立している時の土、そこにはいつも土があるんです。子供の頃からいろんなこと経て、いろんな土を見てきた。最後に土を見た金次郎は何を想っているのか。合田君が金次郎を生きてきた上で、今、何を想っているのか。制作側にもそうしたものを感じさせるシーンでした。

合田 全編を通して、土を見る、土を食べる、土にまみれるなど、「土」は今回の裏のテーマでもあります。撮影前の準備期間に、監督が「金次郎は農民だから、“土に慣れている人”という人物像は作ってきて欲しい」とおっしゃられたので、撮影前に田植えや畑仕事を体験して、土に触れてきました。

五十嵐 経験しているだけあって、田植えのシーンは上手いと思います。手つきも上手いし、腰がちゃんと落ちている。それが分かるように引きで撮っています。

合田 実際に体験してみると、スムーズにやるための苗の持ち方、植え方、辛くない体勢というのが掴めてくるので、体験して良かったです。

(c)映画「二宮金次郎」製作委員会

◆100年後に残る映画を作る―『二宮金次郎』にかける想い

―撮影の準備期間も含めて、さまざまな経験をされたと思います。この映画を通して感じたことを教えてください。

合田 二宮金次郎というと、道徳や教育と結びつく人物だと思いますが、僕は革命家だと思っています。江戸時代末期に生きた人物ですが、まぁ、破天荒な男なんです。150年以上経った現代にも通ずる考えや思いを持っていた。そういう意味では偉人です。一人の人間が実践した、おそらくこれから先もずっと通ずるであろうものを、この映画を通して知ることができました。今回の映画は本当にエンターテイメントですし、僕は、「100年後に残る映画を作る」と決めて撮影に入りました。この映画がその架け橋になるようにしたいですし、なると信じています。

「何とかしたい、何とかできたらいいな」という思いや考えることは誰しもあると思います。だけど、それを実践することは本当に難しい。もしかしたら、金次郎が考えたことは、その当時に色々な人が考えていたかもしれないけれど、実践し続けたのが金次郎だった。実践することの素晴らしさや難しさを教わりました。

五十嵐 元号が令和になり、今の時代にないものを、金次郎は全部持っています。例えば報徳の中の「分度」は、身の丈で生活をするということ。「勤労」は一生懸命働くこと。「至誠」はまごころ。「推譲」はお金を自分のためだけでなく、他の人のためにも使う。この四つは今の日本人に欠けているものだと思います。それを独自の方法で伝え、600以上の村を次から次へとどんどん復興させていく強さと実行する能力を兼ね備えている。ただ闇雲に実行するのではなく、独自のリサーチのもとにどんどん実行していき、百姓だった金次郎は、最後は天領の日光の復興まで行うことになった。その生き様は波乱万丈でエンターテイメントに満ちています。単なる偉人ではなくて、今、合田君が言ったように革命家に近いものがある。金次郎の生き様と、彼を取り巻く人間模様や家族愛も描いているので、ぜひ、皆さんに見ていただきたいです。

(c)映画「二宮金次郎」製作委員会

―最後に、これからチャレンジしたいことや実現したい野望を教えてください。

合田 野望って言われると難しいですね(笑)。今回も時代劇ですけど、僕はやっぱり時代劇が好きなんです。僕は、時代劇は文化だと思っています。今回、二宮金次郎という人物を演じたうえで、やっぱり素晴らしいなと感じました。日本人の遺伝子に絶対に入っている、僕らの昔の祖先の人たちがやってきたことなので、それを消しちゃいけないなと思います。今、民放からレギュラー番組の時代劇が消えて、NHKしか放送がない状態で、もしかしたら今後、テレビで時代劇をやるというのは難しいのかもしれない。けれど、僕はこれからも時代劇を演じ続けていきたい。見たら絶対に面白いので、もっともっと多くの人たちが時代劇を見られる機会を増やしていきたいです。今回、幸運にも主役というポジションを演じさせていただきました。できればこれからも、時代劇の主役を演じられる役者でありたいなと思います。

五十嵐 僕は本作が13本目ですが、昔からずっと、「映画で何ができるのか」と思っています。映画という、暗闇の中でみんなが同じ方向を向いて全くの他人と同じものを見る行為というのは、非常に面白くて、時々、人の人生を揺らしたりする。取材を受けると、時々、「『地雷を踏んだらサヨウナラ』を見て新聞記者になりました」という人に会うのですが、それは、「彼の人生をちょっとだけ揺らしたんじゃないかな」と思います。そういう作品を作れればと。死ぬまでにあと何本作れるかわからないですが、そういうことを思って作らないと、映画にはならないかなと思っています。

―人の心を揺らすような映画を。

五十嵐 揺さぶるとまではいかないですが、ちょっと揺らすくらいは。昔、『仁義なき戦い』(’73)を観て劇場を出た後に、なぜか広島弁になるっていうのがありましたよね(笑)。そういうものが映画だと僕は思っています。今、一年に1,200本くらい映画が作られているのですが、映画として僕が感じる作品と、これは映画じゃないと思う作品が結構ある。どこか映画にこだわっていくしかないわけで、そういう風に作品を作り続けられればなと思っています。


<PLOFILE>

合田雅吏(ごうだ まさし)
1995年「超力戦隊オーレンジャー」で俳優デビュー。国民的ドラマ「水戸黄門」(TBS)5代目渥美格之進役として、里見浩太朗水戸黄門様に2003年〜2010年の7年間仕える。また「ハンチョウ」シリーズ(TBS)、「七人の敵がいる!」(CX)など多数のテレビドラマに出演。映画では『戦国 伊賀の乱』『忍邪』『桜姫』『太秦ライムライト』他、舞台では『グリークス』『りんご』『戦国無双』『さよならソルシエ』『刀剣乱舞』『マカロニ金融』『ジョーカーゲーム II』他に出演。小田原とは縁深く、小田原ふるさと大使を務め、小田原映画祭では実行委員長の大役を担っている。

五十嵐匠(いがらし しょう)
1958年9月16日青森市生まれ。弘前高校、立教大学文学部卒。大学時代、シナリオセンターに通う。岩波映画・四宮鉄男監督に師事、助監督として修業する。テレビ番組ではTBS「兼高かおる世界の旅」制作を手掛け、アラスカをはじめ、世界各国を回る。映画では主に人物に焦点をあてた作品づくりに取り組んでいる。主な監督作品:『SAWADA 青森からベトナムへ ピュリツァー賞カメラマン沢田教一の生と死』(97)、『地雷を踏んだらサヨウナラ』(99)、『みすゞ』(01)、『HAZAN』(03)、『アダン』(05)、『長州ファイブ』(06)、『半次郎』(10)、『十字架』(15)。

合田雅吏 ヘアメイク&スタイリスト:山崎惠子 衣装(スーツ、シャツ、シューズ):MONSIEUR NICOLE

撮影・インタビュー・文:出澤由美子


『二宮金次郎』

(c)映画「二宮金次郎」製作委員会

映画『二宮金次郎』は、6月1日(土)より東京都写真美術館ホールにて公開中! ほか全国順次!

<東京都写真美術館ホール上映日時>
6月1日(土)~6月28日(金)
火・水・日 10:30~、14:00~
木・金・土(22日(土)を除く) 10:30~、14:00~、18:30~
休映日:月曜日及び6月22日(土)

<あらすじ>
幼い頃、両親が早死にし、兄弟とも離れ離れになった二宮金次郎――。
青年になった金次郎(合田雅吏)は、文政元年(1818年)、小田原藩主・大久保忠真(榎木孝明)に桜町領(現・栃木県真岡市)の復興を任される。
金次郎は、「この土地から徳を掘り起こす」と、”仕法”と呼ぶ独自のやり方で村を復興させようとするが、金次郎が思いついた新しいやり方の数々は、金次郎の良き理解者である妻・なみ(田中美里)のお蔭もあり、岸右衛門(犬山ヴィーノ)ら一部の百姓達には理解されるが、五平(柳沢慎吾)ら保守的な百姓達の反発に遭う。
そんな中、小田原藩から新たに派遣された侍・豊田正作(成田浬)は、「百姓上がりの金次郎が秩序を壊している」と反発を覚え、次々と邪魔をし始める。
はたして、金次郎は、桜町領を復興に導けるのか?

出演:
合田雅吏  田中美里  成田浬
榎木孝明(特別出演) 柳沢慎吾  田中泯
犬山ヴィーノ  長谷川稀世  竹内まなぶ(カミナリ)  石田たくみ(カミナリ)
渡辺いっけい  石丸謙二郎  綿引勝彦
監督:五十嵐匠
脚本:柏田道夫
原作:「二宮金次郎の一生」(三戸岡道夫 栄光出版社刊)
音楽:寺嶋民哉
プロデューサー:永井正夫
製作:映画「二宮金次郎」製作委員会 万葉倶楽部株式会社/井上泰一/日本教科書株式会社/株式会社ストームピクチャーズ
特別協賛:映画「二宮金次郎」市民応援団おだわら 映画「二宮金次郎」日光市民応援委員会 大本山成田山新勝寺 株式会社コロナ 一般社団法人 日本保釈支援協会
協力:全国報徳研究市町村協議会
製作プロダクション:株式会社ストームピクチャーズ
配給:株式会社映画二宮金次郎製作委員会
公式サイト:ninomiyakinjirou.com 

2019-06-03 | Posted in NEWSComments Closed 
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