岸井ゆきの、成田凌のキスシーンにダメ出し「肉体としても求められていない感じがする」
4月20日(土)都内で、映画『愛がなんだ』の公開記念舞台挨拶が行われ、主演の岸井ゆきの、共演の成田凌、深川麻衣、若葉竜也、今泉力哉監督が登壇した。
約200席の満席になった会場の観客に対して今泉監督は「昨日から劇場公開されて、色々な感想も耳に入ってきた。『刺さった』という人もいるようで、ちゃんとお客さんに届いていることがわかって嬉しい」と満面の笑みでコメント。
大好きなマモルを一途に追いかける主人公・テルコ役の岸井は「原作と映画では役柄の描き方が違うので、原作未読の方は映画を観た後に原作を読んでみたら面白いかも」と述べ、テルコ唯一の親友・葉子役の深川も「これだけの個性的なキャラクターが出ているのに、誰も悪者に見せない展開が素敵。誰にでも共感できるのがこの映画の面白いところ」と本作についてのそれぞれの感想を述べた。
葉子に惚れるナカハラ役の若葉は「演じていて恥ずかしかった。それは自分と通ずる部分があるから。自分の全裸を見られているようで、セリフにしても『こんなことを言ったことがあるよなぁ』と思った」と自身が演じた役柄に共感。
思い出のシーンを聞かれると「BBQの撮影で成田君がブヨに刺されてすげえ血が出ていた。自分も耳を刺されてものすごく腫れあがった」と苦笑していた。
そんな若葉は深川から「寡黙で怖そうな人という印象を持っていたけれど、ナカハラ君と接していく中でけなげな人だなと。誰もが応援したくなる人です」とエールを送られると、「ありがとうございます!」と嬉しそうに返答。
突然、成田が撮影の裏側を大暴露する一幕も。岸井とのキスシーンを挙げて「一発OKだったけれど、岸井さんが監督のところに行ってコソコソと。そうしたら監督が僕のところに来て、ざっくりと説明すると『今のキスじゃ岸井さんは芝居ができねえ』と言われた」とそれに今泉監督は「そんな言い方はしていない!」と大慌て。でも「岸井さんからは『愛情がないのはわかるけれど、肉体すら求められていない気がする』と言われて、もう一度やってもらった。そうしたらものすごく熱量のあるキスシーンになってしまって『それは違う』と調整しつつやってもらいました」と劇中キスシーンの舞台裏を明かした。
最後に今泉監督は「内容が刺さったという人もいるし、すすり泣いたという感想も聞きました。泣かせたい、笑わせたいという意識のないささやかな演出だが、そこから何かを感じ取ってもらうというのが理想でした。それが届いたのが嬉しい。このキャストでなければ厳しかったはず」と登壇者に感謝。
岸井も「この映画を完成させるために、キャスト・スタッフ一同頑張りました。映画は続いていくものなので、明日も明後日も劇場が満席になったら…と願います」と大ヒットに期待を込めた。
映画『愛がなんだ』はテアトル新宿ほか全国公開中!
『愛がなんだ』
<STORY>
28歳のテルコはマモル(マモちゃん)に一目惚れした5ヶ月前から、生活はすべてマモちゃんを中心に動いている。
仕事中でも、真夜中でも、マモちゃんからの電話が常に最優先。
仕事を失いかけても、親友に冷たい目で見られても、マモちゃんがいてくれるならテルコはこの上なく幸せなのだ。
けれど、マモちゃんにとっては、テルコはただ都合のいい女でしかなかった。
マモちゃんは、さっきまで機嫌良く笑っていたのに、ちょっと踏み込もうとすると、突然拒絶する。
今の関係を保つことに必死なテルコは自分からは一切連絡をしないし、決して「好き」とは伝えられない。
ある日、朝方まで飲んでマモちゃん家にお泊まりしたことから、2人は急接近。
恋人に昇格できる!と有頂天になったテルコは、頼まれてもいないのに家事やお世話に勤しみ、その結果、マモちゃんからの連絡が突然途絶えてしまう…。
それから3ヶ月が経ったころ、マモちゃんからひょっこり電話がかかってくる。
会いにいくと、マモちゃんの隣には年上の女性、すみれさんがいた…。
原作:角田光代「愛がなんだ」(角川文庫刊)
監督:今泉力哉 脚本:澤井香織、今泉力哉
出演:岸井ゆきの 成田凌 深川麻衣 若葉竜也 片岡礼子 筒井真理子/江口のりこ
公式サイト:http://aigananda.com/