YABOサタデー映画館―2017.7.15
『YABO』の由来は野望。
野望という強い意志を持って前向きに生きる人を取材し、その人の魅力や情報を発信するフリーペーパーです。
WEB版では毎週土曜日に「YABOサタデー映画館」を掲載。
作品をあらすじとともに野望や希望、理想にあふれる人物をYABO人としてピックアップします。
今週は下記の8作品をご紹介します。
『銀魂』
『アリーキャット』
『カーズ/クロスロード』
『彼女の人生は間違いじゃない』
『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
『世界は今日から君のもの』
『ハローグッバイ』
『パワーレンジャー』
『銀魂』
江戸時代末期、宇宙から「天人(あまんと)」が飛来。攘夷志士として最後まで戦った坂田銀時(小栗旬)も新八(菅田将暉)、神楽(橋本環奈)とともにかぶき町の便利屋「万事屋銀ちゃん」を営んでいる。あるとき、元に同志だった桂小太郎(岡田将生)が消息不明になる。幕府の転覆を企んで挙兵した高杉晋助(堂本剛)が絡んでいるらしい。事件の調査に乗り出した万事屋メンバーの身に危険が迫り、銀時は再び剣を取る。
マンガやアニメの実写化はなかなか難しいが、『銀魂』はマンガやアニメを超えた実写ならではの面白さが詰め込まれている。いきなり、銀さんがカラオケ風に熱唱したり、エリザベスの質感について、見ている誰もが思うことでいじったり。堂本剛が出ているのだから、見た目とKinKi Kids繋がりで堂本光一が適役ではと思う役を六角精児が演じ、そのギャップに笑ってしまう。パロディ精神全開で2時間を超えるが、長さを感じさせない。この夏のイチオシ!
YABO人:坂田銀時(小栗旬)
依頼があれば仕事をするが、普段はやる気なし。基本ダラダラした生活を送っている。銀髪の天然パーマで、愛読書は週刊少年ジャンプ。甘いものが大好きで、好物はいちご牛乳。ただ血糖値が高いため医者に糖分の取りすぎを禁じられ、週に1度のパフェを楽しみにしている。下品でぐうたらだが、いざとなったら仲間を守るために侍魂を発揮する。
『銀魂』
7月14日(金) 全国ロードショー!
監督・脚本:福田雄一
出演: 小栗旬、菅田将暉、橋本環奈、柳楽優弥、新井浩文、吉沢亮、早見あかり、ムロツヨシ、長澤まさみ、岡田将生、佐藤二朗、菜々緒、安田顕、中村勘九郎、堂本剛
配給:ワーナー・ブラザース映画
©空知英秋/集英社 ©2017 映画「銀魂」製作委員会
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/gintama-film/
『アリーキャット』
ボクシングのチャンピョンだった朝秀晃(窪塚洋介)はケガで引退し、今では警備会社でアルバイトをしながらひっそり生きる。かわいがっていた野良猫を通じて梅津郁巳(降谷建志)と知り合い、バディを組んで一人の女を守る。アリーキャット(alley cat)とは野良猫のこと。主演はマーティン・ スコセッシ監督の映画『沈黙ーサイレンスー』でハリウッドデビューを果たした窪塚洋介とDragon Ashのボーカル降谷建志。クライムサスペンスの要素を散りばめながら、人生に躓いた主人公の再生を描く。窪塚洋介の魅力がスクリーンからあふれているので、ファンは必見!
YABO人:朝秀晃(窪塚洋介)
元・ボクシングの東洋チャピンオンで、いまは頭の後遺症に悩みながら警備員の仕事をしている。ささやかな楽しみは、「マル」と呼ぶ野良猫の世話をすること。シングルマザーの女・土屋冴子(市川由衣)のボディーガードを引き受けたことで、彼女が抱える社会の闇にかかわることとなる。
『アリーキャット』
2017年7月15日よりテアトル新宿ほか全国ロードショー
監督:榊英雄
出演:窪塚洋介、降谷建志
市川由衣、品川祐、柳英里紗、川瀬陽太、森岡豊、馬場良馬、岡本拓真、森本のぶ、三浦誠己、高川裕也 / 火野正平
配給:アークエンタテインメン
©2017「アリーキャット」製作委員会
公式サイト:http://alleycat-movie.com/
『カーズ/クロスロード』
これまで数々のレースを勝ち続けてきた天才レーサーのマックィーンはまだまだ走り続けると信じていた。ところが、最新テクノロジーを限界まで追求した新しい世代が台頭し、これまでのような結果を出せなくなってしまう。引退を勧めるスポンサーに対し、マックィーンは現役続行を主張。新しい担当トレーナーのクルーズ・ラミレスとともにトレーニングを開始した。
車を擬人化したキャラクターが圧倒的なスケールのカーレースを繰り広げる。製作スタッフのカーレースへの熱い思いが伝わってくる。しかし、この作品はそれだけではない。マックィーンが立った人生の岐路とその先の決断は、人生に終わりはないことを教えてくれる。奥田民生が歌う、ちょっとスローな感じの日本版エンドソング「エンジン」の歌詞が映画の余韻と相まって心に沁みてくるだろう。
YABO車:新しい担当トレーナーのクルーズ・ラミレス
知識と情熱を兼ね備えたポジティブなトレーナー。最新テクノロジーが導き出すスピードがレースのすべてだと思っていたが、マックィーンとトレーニングを重ねるうちに、経験を重ねた車の走り方があることに気がついていく。実はマックィーンに憧れてレーサーになりたいと思っていた過去がある。
『カーズ/クロスロード』
7月15日(土)公開
監督:ブライアン・フィー
声の出演:オーウェン・ウィルソン、クリステラ・アロンツォ、アーミー・ハマー、ネイサン・フィリオン、クリス・クーパー、ケリー・ワシントン、リー・デラリア
吹き替え:土田大、松岡茉優、藤森慎吾、戸田恵子、赤坂泰彦、福澤朗、山口智充
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2017 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
公式サイト:http://www.disney.co.jp/movie/cars-crossroad.html
『彼女の人生は間違いじゃない』
物語の舞台は、震災から5年後の福島。市役所に勤めるみゆき(瀧内公美)は週末になると福島から夜行バスで東京に向かい、デリヘル嬢をしている。一緒に仮設住宅で暮らす父親の修(光石研)は震災で妻を喪い、放射能に家業の農業を奪われ、パチンコ三昧の日々を送る。みゆきの同僚、新田(柄本時生)は東京から来た女子大生から被災地の今について取材されるが、言葉に詰まってほとんど答えられない。
福島出身の廣木隆一監督が自身の処女小説の映画化した。戻る場所を失い、未来が見えない人々がもがきぶつかり合いながらも前に進んでいく姿を描く。
みゆきがデリヘル嬢として働くシーン以外は、すべて福島で撮影。壺を売る霊感商法、卒論を書くために他県からやって来る大学生、補償金をパチンコにつぎ込む人々など、すべてロケハンや撮影中に聞いた実際のエピソードという。
「どこにいても、満たされて生きている人なんて、実はそんなに多くはいない。人生には様々な矛盾がある。この映画を観て、何かを感じてもらえればうれしいです」と廣木監督は語っている。
YABO人:みゆきを演じた瀧内公美
福島の人々に会って話を聞くのはもちろん、実際のデリヘル嬢にも取材。東京の自分の家に帰ると、“瀧内公美”に戻ってしまうのではないかと恐れ、東京での撮影中は渋谷のホテルに寝泊まりしていた。プレッシャーと闘い続け、スタッフも驚くほどみるみる痩せていったという。
YABO人:仮設住宅で一緒に暮らす父親の修(光石研)
震災で田圃が汚染され、家業の農業ができなくなったことでみゆきと同じく人生に迷い、保証金をパチンコにつぎ込む毎日を送っている。一歩を踏み出すために、自分なりの方法で遺体の見つからない亡き妻に別れを告げに行く。
『彼女の人生は間違いじゃない』
7月15日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館 他 全国順次ロードショー
監督・原作:廣木隆一
出演:瀧内公美、高良健吾、柄本時生、光石 研
配給:ギャガ
©2017『彼女の人生は間違いじゃない』製作委員会
公式サイト:http://gaga.ne.jp/kanojo/
『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
アニメ「ポケットモンスター」が放送開始してから早20年。初回でサトシとピカチュウが出会い、旅立ちの日に空を飛んでいた伝説のポケモン・ホウオウを見上げ、「いつか一緒に、あいつに会いに行こうぜ!」と誓った約束の続きが完全オリジナルストーリーで描く。
初期からのファンには懐かしく、最近見始めた人には入門編として楽しめる。エンドロールのバックは長年のファンにはうれしい作りになっているので、最後まで楽しんでほしい。
YABO人:サトシ(松本梨香)
10歳の誕生日を迎え、ポケモントレーナーになる資格を得ることができる日に寝坊をしてしまう。最初の仲間となるポケモンをもらうためオーキド研究所に行くが、遅刻したので残っていたのは人間に懐こうとしないピカチュウだけだった。ぶつかり合いながらも、少しずつ友情を深めていく。夢は世界一のポケモンマスター。
『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
2017年7月15日全国東宝系にてロードショー
監督:湯山邦彦
声の出演:
特別出演:本郷奏多 佐藤栞里 山寺宏一 中川翔子 古田新太
サトシ:松本梨香、ピカチュウ:大谷育江、ムサシ:林原めぐみ、コジロウ:三木眞一郎、ニャース:犬山イヌコ、ナレーション:石塚運昇
配給:東宝
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokemon ©2017 ピカチュウプロジェクト
公式サイト:http://www.pokemon-movie.jp/
『世界は今日から君のもの』
人と接することが苦手で引きこもりになった小沼真実(門脇麦)が、新しい人との出会いや社会との触れ合いを通して自分の殻を破り、少しずつ自分らしい一歩を踏み出していく。引きこもりという社会派なテーマを、ガーリーな世界感で描いた。
引きこもりの娘を不器用ながらも応援しようと必死な父をマキタスポーツが好演。近所に住む引きこもり男子を交えて父娘がたわいのない会話をするシーンには、引きこもりという問題を抱えた娘への父の気遣いと、知人の何気ない一言に敏感に反応する真実の様子が映し出される。外の世界と上手く付き合えない人達と周囲の人達とのリアルな現状を投影した。
何気なくおかれたクッションや、棚の上の置物など細部への装飾スタッフの拘りが感じられる。映画を見ることも大好きな尾崎監督が、どんな作品へのオマージュを捧げているのか、想像してみるのも本作の楽しみ方の一つ!!
YABO人:高校の頃から5年間引きこもっていた小沼真実(門脇麦)
小さいころから内向的だったが、母の美佳(YOU)の過干渉が拍車をかける。その後、父の英輔(マキタスポーツ)と母は離婚し、現在、父と二人暮らし。自分の部屋で好きな漫画やイラストをひたすら正確に模写することで現実逃避をしていたが、心配性の父の勧めでゲーム会社のバグ出しの仕事を始める。ひょんなことから制作チームの矢部遼太郎(三浦貴大)が担当するゲームのイラストに手を加えたことで絵の才能が認められ、「自由に描いていいから」とゲームキャラクターのイラストを頼まれる。彼への仄かな恋心もあり、役に立ちたいと描くことに向き合おうとするのだが…。
『世界は今日から君のもの』
7月15日(土)渋谷シネパレスほか全国公開
監督・脚本:尾崎将也
出演:門脇麦、三浦貴大、比留川游、マキタスポーツ、YOU 他
配給:アークエンタテインメント
©クエールフィルム
公式サイト:http://sekakimi.com/
『ハローグッバイ』
高二の夏。はづき(萩原みのり)は仲のいい友だちがいて、LINEでひんぱんに会話しているが、元カレの子どもを妊娠したかもしれないとひとり悩んでいた。優等生の葵(久保田紗友)は両親が仕事で忙しく、学校に友達がいない。その寂しさを万引きで紛らわせていた。2人は偶然、認知症のおばあさん(もたいまさこ)と出会う 。おばあさんが初恋の人への手紙を大事に持ち続けていると知り、初恋の人を探す始めた。
友だちがいるけれど本心は明かせない。勉強ができ、先生の受けはいいが、友だちが作れない。大人からは一見、問題なさそうだが、実は心の内に影を潜める思春期の少女たち。これは決して特別な話ではなく、イマドキの子どもたちが多かれ少なかれ感じていることなのだろう。おばあさんの初恋とその後の想いに触れ、幸せの形はひとつではなく、幸せと感じられるかどうかと知る。自分なりに前に進んでいこうとする主人公に希望を感じた。
YABO人:はづき(萩原みのり)
いつもLINEで繋がっている友だちがいるが、嫌われないよう振る舞い、本心は語れない。友だちの1人と付き合い始めた元カレのことが忘れられないが、吹っ切れたふりをする。
『ハローグッバイ』
2017年7月15日 渋谷ユーロスペース他全国順次公開
監督:菊地健雄
出演:萩原みのり、久保田紗友、もたいまさこ、木野花、渡辺真起子
配給:アンプラグド
©2016 Sony Music Artists Inc.
公式HP: http://hello-goodbye.jp/
『パワーレンジャー』
偶然に出会った5人の若者が不思議なコインを見つけ、超人的なパワーが備わる。自分たちの力に困惑する5人の前に現れたのは、古代の地球の平和を守った5人の戦士“パワーレンジャー”の1人・ゾードンと、機械生命体・アルファ5。コインには古代の平和を守ったパワーレンジャーの特殊能力が封印されており、復活した悪の戦士リタ・レパルサの野望を阻止するため、彼らが新たなパワーレンジャーに選ばれたと告げる。
日本で40年以上続く特撮シリーズ“スーパー戦隊”が20年前にアメリカへ渡り、英語ローカライズ版が放送され、アメリカの子供番組史上最高視聴率を記録した。それ以来、毎年新シリーズを発表し続けている。日本で生まれアメリカで育ったハイブリッド型ヒーローにハリウッドで培われた技術と経験が注がれたのが今作だ。
特殊能力が備われば即、戦えるわけではない。能力を使いこなすための努力とチームワークが必要。5人の若者たちがそれぞれの問題を乗り越えながら、ヒーローに成長していく。大人も楽しめる作品に仕上がった。
YABO人:レッドレンジャーのジェイソン・スコット(デイカー・モンゴメリー)
エンジェル・グローブ高校アメフト部のスター選手だったが、ある致命的な事件から選手生命を絶たれてしまう。父親の期待を裏切った自分の存在価値に悩み苦しんでいたが、パワーレンジャーに選ばれたことで自分のすべきことを見つける。地球の平和を守るとともに、すれ違った父親との関係を修復したい。
『パワーレンジャー』
2017年7月15日 日本上陸
監督:ディーン・イズラライト
出演:デイカー・モンゴメリー、RJ・サイラー、ナオミ・スコット、ベッキー・G、ルディ・リン
ビル・ヘイダー
ブライアン・クランストン
エリザベス・バンクス
配給:東映
©2017 Lions Gate TM&© Toei & SCG P.R.
公式サイト:http://www.power-rangers.jp/