逆身長差ラブストーリー『おとなの恋の測り方』~辛酸なめ子さんが書き下ろしイラストで「小柄男子は魅力的」と絶賛!
全ての女性にとっての永遠のテーマ「オトコの価値は何で決まる?」
ヒロインが出した答えに、恋愛先進国フランスらしさ
『おとなの恋の測り方』
美しく聡明な女性弁護士ディアーヌは、偶然の巡りあわせから建築家のアレクサンドルに出会います。アレクサンドルは知的で優しくユーモアにあふれた、ほとんどパーフェクトなナイスガイ。ディアーヌが3年前に離婚したと知り、積極的にアプローチします。一方ディアーヌも、快活でポジティブで、自分の弱点――彼はディアーヌよりとても背が低い!――すらジョークにしてしまう彼に魅せられていきますが、2人の関係に対する周囲の風当たりは強かった。
アレクサンドルを演じるのは、映画『アーティスト』でフランス人俳優として初めてアカデミー賞主演男優賞を受賞した演技派、ジャン•デュジャルダン。
ディアーヌ役には、『VICTORIA(原題)』でセザール賞主演女優賞にノミネートされ、フランスでロマコメの女王としても人気急上昇中のヴィルジニー•エフィラ。
本国フランスで、「ときめきのコンビ」と称された彼らが、ちょっぴり辛口のユーモアも含め、絶妙のコメディ•センスをスクリーンに開花させます。
さまざまな困難に出会う彼らに共感しつつ、可笑しくてチャーミングで、最後にはほろり。南フランス発の粋でハートウォーミングな極上のロマンティック•コメディです。
今作を見た漫画家でコラムニストの辛酸なめ子さんが、書き下ろしイラストで小柄男子の魅力を紹介!
女子にはグサグサささるイラストとコラムであなたの恋愛観が変わるかもしれません。
<辛酸なめ子さん コラム>
フランスの恋愛映画は展開がスピーディで激しく燃え上がるパターンが多いですが、この作品の二人はフランス人にしては恋愛に慎重で、観ている側もじらされ、ピュアな感覚に浸れます。
とはいえ出会いはさすがフランス人。ヒロインのディアーノがお店にスマホを置き忘れ、拾った男性、アレクサンドルから電話がかかってきます。そこでいきなり彼女を食事に誘う肉食系男子。スマホを渡すために二人は会うことになりますが、その時のアレクサンドルの一言「僕は目立つからわかるよ」という言葉の意味が、待ち合わせの時に発覚。アレクサンドルはかなり小柄だったのです。戸惑いを隠せないディアーノ。フランス人はフィーリングが合えば相手の容姿がどんなでも恋に落ちる、という印象があったのですが、意外と世間体を気にするということがわかりました。ディアーノは小柄男子アレクサンドルを周りの人に紹介するのを躊躇し、彼女の微妙な態度にアレクサンドルが傷ついて二人の関係が危うくなったりします。観ている側としては、アレクサンドルは普通に素敵で、最高のスペックの持ち主。建築家として成功し、プールつきの豪邸を所有、デートではゴージャスなサプライズをしかけてくれます。朝起きたら素敵な朝食が用意されていたり、全然彼でいいじゃないですか!と内心ゆずってほしいくらいの気持ちに。背が低い男性はコンプレックスをばねに、仕事で成功するという法則もあるような……。同性に嫉妬されにくく、相手を油断させて出し抜いて出世しそうです。「世界中の社長の55%は身長172cm未満」という説も。
世の中的にも、高身長男子ばかりをもてはやす風潮は変化しつつあり、「高学歴・高身長・高収入」の3高から、「低姿勢・低リスク・低依存・低燃費」の「4T」、「4低」男子が注目されつつあります。たしかに、図体が大きい男性は食費もかかるし、場所を取るし燃費は良くないです。航空機もジャンボジェットから燃費の良い小型のタイプに移行している昨今。小柄男子アレクサンドルみたいなタイプが今後、人気を集める予感です。恋愛先進国であるフランスが、この作品を産み出したのはさすがの先見性です。
小柄男子には萌えポイントもたくさんあります。アレクサンドルの場合、飼い犬に飛びかかられると倒されてしまう、というシーンがかわいかったです。スカイダイビングが趣味というのも、どんな高身長男子より高い視点から下界を見下ろしたかったのかもしれない、と思うと胸キュンです。この作品を観た人はいち早く小柄男子の魅力を知ることができて、幸せな恋愛ができそうです。
『おとなの恋の測り方』
6月17日(土)ロードショー
監督:ローラン・ティラール
脚本:ローラン・ティラール&グレゴワール・ヴィニュロン
出演:ジャン・デュジャルダン、ヴィルジニー・エフィラ
配給:松竹
© 2016‐VVZ PRODUCTION‐GAUMONT‐M6 FILMS
公式HP:http://otonanokoi.jp/