YABOサタデー映画館―2018.1.6

『YABO』の由来は野望。
野望という強い意志を持って前向きに生きる人を取材し、その人の魅力や情報を発信するフリーペーパーです。
WEB版では毎週土曜日に「YABOサタデー映画館」を掲載。
作品をあらすじとともに野望や希望、理想にあふれる人物をYABO人としてピックアップします。

今週は下記の4作品をご紹介します。
『嘘八百』
『キングスマン:ゴールデン・サークル』
『ジャコメッティ 最後の肖像』
『ホペイロの憂鬱』

『嘘八百』

『嘘八百』

© 2018「嘘八百」製作委員会

YABO人:古物商・小池則夫(中井貴一)
大物狙いで空振りばかりの目利き古物商。千利休を生んだ茶の湯の聖地、大阪・堺にお宝を探してやって来た。蔵のある屋敷にたどり着き、主らしい男、野田佐輔(佐々木蔵之介)から利休直筆の譲り状と思われる書状を見せられる。譲り状があるなら茶器もあるはずと、蔵の中のもの全部を野田から100万円で譲り受けるが、実は陶芸家の野田が作った贋作だった。野田が自分と同じようにある大御所鑑定士に一杯食わされて人生に躓き、腕は立つのに落ちぶれて、くすぶっていたことを知る。そんな野田に“幻の利休の茶器”を仕立て、仕返しついでに一攫千金を狙おうと持ち掛ける。

中井貴一と佐々木蔵之介演じる負け組の男2人が一発逆転の大勝負に挑んだ、初笑い開運エンターテインメント作品。友近、坂田利夫、 木下ほうか、芦屋小雁、近藤正臣といった一癖も二癖もある超個性派俳優陣が脇を固めた。強欲渦巻く人間たちの化かし合いに、ほろりとする人情話を盛り込みながら、思いがけない大どんでん返しを導く。2018年の幕開けにぴったり!

『嘘八百』
2018年1月5日(金)より全国ロードショー
監督:武正晴
出演:中井貴一 佐々木蔵之介 友 近 森川葵 前野朋哉 堀内敬子 坂田利夫 木下ほうか 塚地武雅 桂雀々 寺田農 芦屋小雁 近藤正臣
配給:ギャガ
© 2018「嘘八百」製作委員会
公式サイト: http://gaga.ne.jp/uso800/

『キングスマン:ゴールデン・サークル』

『キングスマン:ゴールデン・サークル』

©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

YABO人:エグジー(タロン・エガートン)
イギリスを基盤とするスパイ機関キングスマンのエージェントとして成長。スーツの着こなしが板についてきた。恋人のティルデはスウェーデン王女だが、彼女との関係も良好。ところが、彼女の両親と会食中、キングスマンに関係するすべての場所が爆破される。世界の麻薬市場を制覇したゴールデン・サークルの仕業だった。生き残った教官兼メカニック担当のマーリン(マーク・ストロング)と2人で、同盟組織ステイツマンに支援を依頼するためにアメリカへ飛ぶ。イギリス文化を色濃く反映させたキングスマンと違い、ステイツマンはウイスキーの蒸留所を経営するコテコテにアメリカンなチームだった。そこで死んだと思っていたハリー(コリン・ファース)と再会する。そして、ステイツマンとともに文化の違いを乗り越え、ゴールデン・サークルの陰謀に立ち向かう。

切れ味鋭く、派手でポップなアクションと、仕掛けたっぷりの小道具は前作よりパワーアップ。エグジーは冒頭から疾走するタクシーの中で、ハラハラするような命懸けの戦いを繰り広げる。ハリー復活後は、息の合った師弟コンビが小道具をうまく使ったチームプレイで魅せてくれた。小道具もエグジーたちが使う物はイギリス文化を色濃く反映し、ステイツマンたちの物はアメリカナイズされており、その対比がおもしろい。
またゴールデン・サークルのボスのサイコパスぶりは演じるジュリアン・ムーアの物腰や風貌からは想像できない。そのギャップに度肝を抜かれる。しかし、ポップに表現し、グロくはない。
そして、音楽のセンスも抜群。前作ではクライマックスに流れた「威風堂々」に衝撃を受けたが、本作では「カントリーロード」に涙が止まらなかった。
忘れちゃいけないのが、本人役で出演したエルトン・ジョン。公開されているインタビュー映像で「笑う007」と言っているが、自身もド派手な衣装を身にまとい、ピアノの演奏だけでなく、アクションも披露している。必見だ!

『キングスマン:ゴールデン・サークル』
2018年1月5日
監督:マシュー・ヴォーン
出演:コリン・ファース、タロン・エガートン、ジュリアン・ムーア、マーク・ストロング、
配給:20世紀フォックス映画
©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
公式サイト: http://www.foxmovies-jp.com/kingsman/

『ジャコメッティ 最後の肖像』』

『ジャコメッティ 最後の肖像』』

©Final Portrait Commissioning Limited 2016

YABO人:作家のジェイムズ・ロード(アーミー・ハマー)
パリ、1964年。 アルベルト・ジャコメッティ(ジェフリー・ラッシュ)に肖像画のモデルを依頼される。アメリカに帰国寸前だったが、巨匠の仕事を間近で見られるチャンスと思い、イポリット=マンドロン通り46番地にあるアトリエへ向かった。
ジャコメッティのアトリエは狭く汚く古びており、未完成の作品が乱雑に置かれていた。また、自宅も兼ねており、そこで妻のアネット(シルヴィー・テステュー)と右腕的存在の弟ディエゴ(トニー・シャルーブ)の3人で暮らしていた。そこにはジャコメッティのミューズ的存在の娼婦のカロリーヌ(クレマンス・ポエジー)もフラリと現われる。
肖像画は1日で描き上げると言われていたが、気分にムラのあるジャコメッティの作業は遅々として進まず、何度も帰国を延期する羽目に。創作の合間にジャコメッティとピカソの裏話を聞き、制作のために葛藤するジャコメッティを傍で見るのは、何物にも代えがたい貴重な体験だったが、それは18日にも及んだ。

ジャコメッティはロードに「冷酷な顔だな」と言い放ち、ロードの怒りを引き出そうとする。画家が絵を描くことをセッションと表現し、ジャコメッティはロードが彼とぶつかることで生じる感情の高まりをキャンパスに捕らえる。彼にとって制作は一方的な行為ではないのだ。そしてセッションはアトリエだけでは終わらない。ロードを連れて出掛けていき、飲み、語る。一方でモデルのロードも作家としてジャコメッティを観察する。そこで浮かび上がってくるのは、狂気とも言える美へのこだわり。お金や食事といったことには一切興味がないのだ。そんな偏屈な芸術家をジェフリー・ラッシュが鬼気迫る表情で熱演した。

『ジャコメッティ 最後の肖像』』
2018 年 1 月 5 日(金)、TOHO シネマズ シャンテ ほか 全国ロードショー
監督・脚本:スタンリー・トゥッチ
出演:ジェフリー・ラッシュ、アーミー・ハマー、クレマンス・ポエジー、トニー・シャルーブ、シルヴィー・テステュー
配給:キノフィルムズ
©Final Portrait Commissioning Limited 2016
公式サイト: http://finalportrait.jp/

『ホペイロの憂鬱』

『ホペイロの憂鬱』

©2017「ホペイロの憂鬱」製作委員会/フィルム・クラフト

YABO人:坂上栄作(白石隼也)
不振が続くJ3サッカークラブ、ビッグカイト相模原でホペイロ(ポルトガル語で用具係)を務める。次の試合でJ2に昇格できなかったら、経費削減のために首にすると社長から言われた。チームに留まるには試合に勝つしかない。本来の仕事以外にポスター貼りやユニホームの洗濯といった仕事まで引き受け、長年、広報を担当してきた鬼塚撫子(水川あさみ)、新人の助手・山岸奈々子(小室ゆら)とともにチームをサポートする。
ところが、スポンサーから援助金半減の通達、広報用ポスターの盗難、樫井監督(佐野史郎)のお守り代わりのクマのぬいぐるみの紛失などトラブルが多発。その上、スパイクの扱いからベテラン選手の山形健一(永井大)が抱えるに気がついた。

タイトルにある「ホペイロ」とは、プロサッカー選手の用具や身の回りのものの管理、ケア、準備をする人や仕事のこと。ホペイロの主人公はミリ単位でスパイクの調整をし、洗濯係の女性はユニホームの汚れ方で選手の不調に気づく。サッカーの表舞台を描いたのではなく、それを支える裏方の人々にスポットを当てた。サッカーが好きでなければ続けられない苦労と、だからこそ勝ったときの喜びがひとしおであることが伝わってくる。この作品を見た後は、サッカーの試合の見る目が変わってくることだろう。

『ホペイロの憂鬱』
1月6日からMOVIX橋本先行公開、1月13日から角川シネマ新宿にて公開ほか全国順次ロードショー
監督:加治屋彰人
出演:白石隼也、水川あさみ、佐野史郎、川上麻衣子、菅田俊、永井大、白川和子、郭智博、小室ゆら
配給:トラヴィス
©2017「ホペイロの憂鬱」製作委員会/フィルム・クラフト
公式サイト:http://roupeiro-movie.com/

2018-01-06 | Posted in NEWSComments Closed