アテム・クライチェ監督が来日! 8月5日公開『スターシップ9』公開記念トークイベント

日本のヒットメーカー入江悠監督が絶賛!!
「現代のSF映画のエッセンスが凄い凝縮されてる」

近未来アクション映画『スターシップ9』が8月5日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて公開されます。
今作は映画専門誌VARIETYに、『注目すべきスペインの若手映画製作者の一人』 に選ばれた俊英アテム・クライチェの長編デビュー作。撮影はコロンビアで行われ、ネットフリックスの人気番組『ナルコス』の制作チームが参加し、アテム・クライチェの描く未来観を形にしています。
主人公には『ザ・エンド』(2012)のクララ・ラゴ、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)のアレックス・ゴンザレスの若手実力派俳優を配し、ベレン・ルエダ(『ロスト・アイズ』(2010)アンドレス・パラ『コレラの時代の愛』(2007)といった名優が脇を固めています。

公開に先立ち、アテム・クライチェ監督が来日。入江悠監督とのトークイベントが実施されました。
入江悠監督は藤原竜也主演の映画『22年目の告白 私が殺人犯です』が大ヒット中で、2016年には神木隆之介&門脇麦主演『太陽』でSFラブストーリーにチャレンジ。好評を博しました。
スペインと日本の映画界を担っていく若き2人の監督がSFについてたっぷりと語っています。

『スターシップ9』

© 2016 Mono Films, S.L./ Cactus Flower, S.L. / Movistar +/ Órbita 9 Films, A.I.E.

<映画『スターシップ9』公開記念トークイベント概要>
日時:7月3日(月)  19:00の回 上映後
場所:ヒューマントラストシネマ渋谷
ゲスト:アテム・クライチェ監督、入江悠監督

アテム・クライチェ監督:ヨーロッパ人にとっては近未来の象徴である様な日本で、こうして映画を公開してもらえてありがたい。初めて来日することができて非常に嬉しいです。

入江監督:ハリウッド以外のSF映画を観られる機会は貴重。本作はほんとうにシャープでコンパクトに凝縮されていました。僕が撮った『太陽』のスケールを大きくした感じ。とにかくアイディアが素晴らしい。とても面白かったです。

アテム・クライチェ監督:この映画はSFという感じで始まりますが、SFの部分がテーマではなく、SF自体がこの映画の文脈というか背景という形で私は描きました。ジャンルに関してはアメリカでは“グランドサイファイ”という現実や地上の世界に根差したSFというジャンルになるかと思います。宇宙船の世界がテーマではなくてその後に続く物語がこの映画のメインテーマになるのです。

入江監督:みなさんもそうだと思いますが、観始めて20分くらいで、えっー!?って驚いた。あのアイディアは本当に素晴らしい。僕も『22年目の告白 私が殺人犯です』でドンデン返しというかネタバレしてはいけないことやっているんですけど、この映画もネタバレしないで観たほうがいい。今、日本で公開されているX-MENシリーズの『ローガン』、あの映画にちょっと近いクローンだったり、かと思ったら宇宙船の中のハードSFだったりと凄い細かいことが90分の中に入っていて、現代のSF映画のエッセンスが凄く凝縮されています。

アテム・クライチェ監督:本作はネットフリックスの大ヒットドラマ『ナルコス』を作ったダイナモプロダクションと共に撮影の8割近くをコロンビアで行いました。近未来の世界のいい面だけを描くなら、近未来のいい側面を持っている東京で撮影したら済むはずです。しかし、残念ながら私が描く近未来とはいい側面だけではありません。近未来とはおそらく両極端な社会が存在するだろうと、非常に貧しい人と非常に裕福な人が同じ空間に存在するのが近未来なんじゃないかと私は考えています。それをビジョンで表すときに東京では貧しい人だけを撮ることはできません。そのコントラストを撮ることができるロケーションがコロンビアのメデジーンという金融街で、高層ビル街もあればスラム街みたいな町もある。ビジュアル的に両極端な社会と言うのを表しやすいんじゃないかということもあって、コロンビアで多くを撮影することになりました。

入江監督:SF映画はハリウッドが多いので、どうしても比較で見られてしまいます。特に美術面ですよね。本作みたいなものを日本で作ろうとするのは不可能だと思うんです。世界と日本のSFっていうのは実写の世界で言うとそれだけ差ができてしまっています。

アテム・クライチェ監督:スペインも同じ状況です。日本や小さな国での映画環境は残念ながら、ハリウッドや中国映画と違います。

入江監督:ところで、なぜ原題がORBITER9なのですか。

アテム・クライチェ監督:10つの実験の内9番目のエレナのストーリーを強調したかったのです。

入江監督:作品で主人公のアレックスがディスプレイ越しにカウンセラーと話すとき、顔が狼になっていましたが、なぜ狼だったのでしょうか。

アテム・クライチェ監督:狼である必然性は特にありませんでした。技術が進み、インターネットを介してコミュニケーションを取る世の中になっています。しかし自分の本音をさらけ出すにはリラックスして人と直接話すことが必要だと思い、このシチュエーションが生まれました。「アレックスの孤独を強調したいと」とデザイナーに話をしたところ、孤独のイメージは狼だろうとなったのです。

入江監督:これからもSFを作っていきますか。

アテム・クライチェ監督:これからもこういった形でのSF、あるいはSFを使ったアプローチで映画を作っていきたい。SFは僕も大好きなジャンルですし、SFの要素を取り入れて現実味のあるストーリーを語りたい。楽しみです。
観客が登場人物と同じ目線で世界を見られるように脚本を書いています。だから登場人物が本作の中で現実世界を始めて見た時と一緒に、観客も同じような体験、インパクトを感じることが出来たと思います。こういう近未来がテーマの作品が近未来的な東京で公開されるのは非常に奇妙な感じがするし、大変うれしいです。この作品には本当の悪者というものが出てきません。皆それぞれ使命を果たすために尽くしています。しかし、目的によってどんな手段も正当化していいのかということを描きたかった。是非多くの人に観てもらいたいです。

『スターシップ9』

『スターシップ9』

© 2016 Mono Films, S.L./ Cactus Flower, S.L. / Movistar +/ Órbita 9 Films, A.I.E.

<STORY>
エレナはまだ見ぬ未知の星を目指して、一人恒星間飛行を続けていた。一緒に飛び立った両親は既にいない。近未来、過度の公害に汚染された地球には未来はなく、人類は新しい星への移住を必要としていた。ある日、スペースシップの給気系統が故障し、エレナは近隣のスペースシップに救援信号を送る。その呼びかけに応えて姿を現したのが、エンジニアの青年アレックスだった。一目見て、互いに恋に陥る二人。しかし、エレナはこの飛行に隠された秘密を知らなかった。それは、人類の未来を賭けた高度な実験だった。二人はなぜ出会ったのか―?!

8/5(土)、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:アテム・クライチェ
出演:クララ・ラゴ、アレックス・ゴンザレス、ベレン・エルダ、アンドレス・パラ
配給:熱帯美術館
© 2016 Mono Films, S.L./ Cactus Flower, S.L. / Movistar +/ Órbita 9 Films, A.I.E.
公式サイト:http://starship9.jp/

2017-07-05 | Posted in NEWSComments Closed